レポート

アパレル業界の動向と展望

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

アパレル

2024年度
2025年度

■SUMMARY

アパレル業界は、衣料品の企画・製造から流通、小売までを含む業界であり、国内では長らく百貨店や専門店を主な販路として発展してきた。近年は人口動態の変化や消費構造の成熟を背景に市場規模が縮小傾向にある中、供給から販売までを一体で担う製造小売型(SPA)の業態が主流となっている。流行や気候変動の影響を受けやすく、需要変動への迅速な対応が競争力を左右する業界であり、短い商品サイクルで展開するビジネスモデルが定着している。

最近の消費者の動向としては、ネット通販の浸透を背景に、消費者の購入行動が実店舗中心からオンラインを含む形へと移行している。これに対応するため、各社はオンラインと実店舗を連動させた販売や、販売履歴や気象情報などを活用した需要予測、在庫管理の高度化を進めている。一方で、外出機会や訪日客需要の回復は一部の販売チャネルを下支えしているものの、生活必需品の価格上昇により、衣料品への支出は全体として慎重な姿勢がみられる。環境意識の高まりを受け、持続可能性を重視した商品や商習慣への転換も進展している。

業界が直面する課題は多い。国内市場の縮小が続く中で、過剰在庫や値引き販売による収益低下が常態化しやすくなっているほか、気候変動による需要の不確実性が販売計画の難易度を高めている。加えて、原材料費や物流費、人件費の上昇が利益を圧迫している。さらに、従来の大量生産・大量廃棄型モデルの見直しが求められ、回収や再資源化を含む循環型経済への対応が事業運営の前提となりつつある。デジタル投資や人材確保の負担も増しており、経営の舵取りは難しさを増している。

このレポートでは、アパレル業界の事業構造や最近の市場動向、デジタル化、循環型経済への対応などについても述べる。また市場動向では、経済産業省の「商業動態統計調査」による織物・衣服・身の回り品小売業の販売額や総務省の「家計調査」による支出金額などから、業界を取り巻く経営環境を概観する。業績動向では主要企業の2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • アパレル業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ
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