レポート主要「航空機関連産業」動向調査(2021年度)

売上高合計2兆4713億円、2年連続減少 ~ 「減益」7割、「赤字」4割 ~

2023/02/09
輸送機械

はじめに

2月7日、三菱重工業は国産初のジェット機「スペースジェット(旧・MRJ)」の開発中止を発表した。開発子会社の三菱航空機(愛知県)も清算する方向。2020年10月に「一旦立ち止まる」として事実上開発は凍結されていたが、自動車に次ぐ“ものづくり”の柱として期待を集めていただけに今後の影響が懸念される。帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)をもとに主要航空機関連産業224社について、2021年度(2021年4月~2022年3月)の業績や事業規模、所在地などを調査・分析した。


■「COSMOS2」で業種が「航空機・同付属品製造業」(主業・従業含む)の企業を調査対象とした
■上記条件以外でも、航空機の関連団体の会員で航空機に関わる売上高の比率の高い企業なども対象に追加した
■業績の最新期は原則として2021年度だが、それ以外は判明している最新期を使用した

調査結果

  1. 全国の航空機関連企業224社の2021年度(2021年4月~2022年3月)の売上高合計は2兆4713億5000万円で前年度から10.5%の減少。「減収」企業は47.3%と前の期(77.2%)から減少したものの、コロナ禍による航空需要の激減や米ボーイング社などからの受注減少によって、総体として売上高の減少が続いている
  2. 2021年度の当期純損益合計は1575億8900万円の黒字。しかし、三菱航空機の赤字額(87億9900万円)縮小の影響が大きく、個社別の「赤字」比率は41.7%と前の期(39.3%)から微増、損益状況も厳しさを増している
  3. 全国の航空機関連企業224社のうち、本社所在地の都道府県別では愛知県が41社で最多。2位は東京都35社、3位は岐阜県の32社となった
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