レポート出版関連業者の経営実態調査

出版取次5年連続の減収 ~ 売り上げの減少幅縮小も苦戦続く ~

2019/09/26
印刷・出版

はじめに

出版不況に歯止めがかからない状況が続いている。全国出版協会の発表では、2018年の紙の出版物の推定販売金額は1兆2921億円で、前年比5.7%減と14年連続のマイナスとなっている。特に雑誌は5930億円(前年比9.4%減)で21年連続の前年割れと厳しい状況が続いている。

帝国データバンクは、企業概要ファイル「COSMOS2」(約147万社収録)から、2019年9月時点での出版社、出版取次及び書店経営を主業とする企業4734社を抽出し「出版関連業者」と定義。売上高合計、企業実態などを分析した。前回調査は2016年11月。

■本レポートでは「出版関連業者」とは「出版社」、「出版取次」、「書店経営」の3業態とした。「出版社」については新聞社を除き、「書店経営」は店頭販売を行う書店のほかに、中古書店やネット販売も扱う業者を含めている。本文中の「出版社」は「出版社」を、「出版取次」は「出版取次業者」を、「書店経営」は「書店経営業者」を表す


調査結果

  1. 2018年度の出版社の売上高合計は1兆6036億4700万円となり2年連続の減少(前年度比0.2%減)、出版取次は1兆5195億3200万円(同4.3%減)、書店経営は1兆652億6000万円(同1.3%減)となった
  2. 売上規模別にみると、全体では「1億円未満」が2438社(構成比51.6%)でもっとも多い。次いで「1億~10億円未満」で1794社(同38.0%)となった
  3. 都道府県別社数でみると、全業種で「東京都」がトップ。以下、「大阪府」や「北海道」「愛知県」など主要都市を有する都道府県に多いという分布となった
詳細はPDFをご確認ください

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