レポート特別企画 : 九州・沖縄地区のスーパーストア経営業者の実態調査

「増収」企業割合が前年度比5.9ポイント増 ~ 「500億円以上1000億円未満」の売り上げ・利益の苦戦が際立つ ~

2015/10/28

はじめに

九州のスーパーストア業界の再編の行方から目が離せない。2014年9月にイオン(株)(東証一部、千葉市)が九州北部および山口県内で店舗を展開する(株)レッド・キャベツ(現・福岡市)を子会社化して以降も、大分・宮崎両県を中心に店舗を展開する(株)マルミヤストア(元・福証、大分県佐伯市)と、福岡県と中国地方を地盤とする(株)丸久(東証二部、山口県防府市)が経営統合し、(株)リテールパートナーズという「強者連合」が誕生した。さらに、(株)イズミ(東証一部、広島市)は2014年1月に資本業務提携した(株)スーパー大栄(福証、北九州市)を株式公開買い付け(TOB)により連結子会社化。2015年9月には、福岡県と中国地方を地盤に「ユアーズ」「丸和」を展開する(株)ユアーズ(広島県海田町)を連結子会社化し、それぞれ完全子会社の(株)ゆめマートと(株)広栄(いずれも熊本市)を合併した。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(146万社収録)から、九州・沖縄地区(以下、九州)に本社を置き、食料品を中心に販売するスーパーストア経営業者のうち、2014年度(2014年4月期~2015年3月期)の業績が判明し、かつ、売上高が10億円以上だった156社について、調査・分析した。

なお、同様の調査は2014年9月に続き3回目。

調査結果

  1. 156社の2014年度売上高は、「増収」が67社(構成比42.9%)、「減収」が72社(同46.2%)。「増収」企業割合は前年度比5.9ポイント増と2年連続で増加したが、依然として、「減収」企業割合が高位のまま
  2. 直近3期(2012~2014年度)の売上高は、「2期連続増収」が39社(構成比25%)、「2期連続減収」は49社(同31.4%)。売上高「10億円以上50億円未満」の企業群の「2期連続増収」企業割合が20.4%(93社中19社)と前年度(9.6%)から10.8ポイント増加
  3. 直近3期(2012~2014年度)の税引き後利益が比較可能な126社のうち、2014年度「黒字」企業が97社(構成比77.0%)。ただし、利益が減少した企業(黒字企業の「減益」と、赤字企業の「赤字転落」および「赤字拡大」の合計)は46社(同36.5%)
  4. 売上高ランキングでは、イオン九州(株)(東証JASDAQ、福岡市)がトップ
  5. 2014年度は、「倒産」「休廃業・解散」件数とも3年ぶりに増加した
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