レポート2022年度長野県建設業売上高ランキング〈速報〉

上位30社の総売上高は5105億円、過去2番目の高水準 ~ 増収企業は21社、4年ぶりに北野建設がトップ ~

2023/05/25
建設・不動産

はじめに

新型コロナウイルスの影響緩和から人流は回復基調となり、延期や凍結されていた設備投資計画が再開しはじめ、半導体不足を補うため工場建設も活発化し建設需要は全体として堅調に推移した。このため、帝国データバンクが毎月実施しているTDB景気動向調査で算出する長野県建設業の景気DI(1~100、50が良悪判断の境目)は、2022年4月以降48.0ポイントから53.3ポイントの間で推移し、全業種中で最も高くなる月が多かった。

一方で、エネルギー・建築資材価格の高騰が定着し、一部の材料に関しては入手困難な状態が長引いたうえ、一時沈静化していた人手不足が再浮上するなど、建設業界を取り巻く営業環境は懸念材料が重なり合う不安定な状況が続き、各社は難しい舵取りを迫られた。

2022年度、県内大手建設業者の業績はどう推移したのだろうか。帝国データバンクでは2000年度以降、県内建設業売上高ランキング(上位30社)を作成しているが、今回2022年度に到来した各社の決算(2022年4月期~2023年3月期)を対象としたランキングを集計した。当ランキングは5月17日現在で判明したデータに基づいており、連結決算を採用している企業もすべて単体の数字を用いている。なお、3月決算で株主総会が終了していない企業の数字は決算案である。

調査結果

  1. 上位30社の総売上高は5105億4900万円、前年度比16.4%増
    2022年度長野県内建設業売上高ランキング集計における上位30社の総売上高は5105億4900万円となり、前年度を16.4%上回った。2021年度は10年ぶりに減少したが、2022年度は増加に転じ、調査を開始した2000年度以降で2番目の高水準になった
  2. 北野建設が4年ぶりに売上高トップ
    長野県建設業売上高トップは、2023年3月期に年売上高約830億5100万円を計上した北野建設(株)(長野市)。2018年度以来、4年ぶりのトップになった。2位は(株)角藤(長野市)、3位は綿半ソリューションズ(株)(飯田市)
  3. 増収21社、減収7社、60%以上増が2社
    売上高上位30社のうち、増収となった企業は21社、減収は7社(2社は比較せず)。増収企業は前年度(19社)から2社増加している。伸び率が最も大きかったのはルートイン開発(株)(上田市)の149.8%増。綿半ソリューションズ(株)(飯田市)が66.1%増で続いた
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