レポート中国地方 「レオパレス21」グループの下請企業実態調査
中国地方の取引先は258社、全国の6.2%を占める ~ 「岡山県」が全国9位、「広島県」が13位に ~
はじめに
賃貸アパート大手のレオパレス21は、1996年~2009年に自社で施工したアパート物件の一部において、建築基準法に違反の疑いのあるものが発見されたことを5月29日に公表した。延焼防止や遮音のため天井裏等に設置が必要な「界壁」と呼ばれる仕切り壁が、未設置ないし施工が不十分であるものが発見された。物件オーナー側からの指摘を受けて発覚したという。会社側は「全棟調査を進め、補修工事を行う」としているが、今回の施工不備発覚により、入居者、物件オーナー、下請企業などに一定の影響が及ぶ可能性がある。
そこで、帝国データバンク広島支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、中国地方に本店を置き、「レオパレス21」グループと取引がある企業(個人経営、各種法人など含む)を抽出し、都道府県別、業種別、年商規模別、従業員数別に集計・分析した。同様の調査は今回が初めて。
■調査対象は、「レオパレス21」本体のほか、当社の2016年度・有価証券報告書に記載がある連結子会社で、建築請負事業を手がける「もりぞう」の計2社とした
■抽出条件は、建設、製造、卸売、サービスの4業種<食品、繊維など「レオパレス21」グループの本業と関連の薄い業態は除く>で、資本金3億円以下の企業(個人含む)を「下請先」とした
■「レオパレス21」グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした
■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある
調査結果
- 「レオパレス21」グループの下請企業は、中国地方に258社(一次下請先27社、二次下請先231社)判明した。総従業員数は8692人。県別では、『岡山県』が119社で全国9位、『広島県』が87社で13位
- 業種別、一次下請先では「一般土木建築工事」「建築工事」が各4社(構成比14.8%)で最多。二次下請先では「土工・コンクリート工事」が16社(6.9%)で最多
- 年商規模別、「1億~10億円未満」が57%。「1億円未満」(18.6%)とあわせて、全体の75.6%が年商10億円未満の中小企業

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