レポート四国地区の道路貨物運送業者の業績動向調査

はじめに

四国運輸局が発表している「四国における運輸の動き（2017年5月報）」によると、四国における一般貨物の輸送量は2017年に入り3カ月連続で増加しており、宅配貨物の取扱個数も増加傾向にある。その一方で、ドライバー不足はますます深刻化しており、道路貨物運送会社にとって、ドライバー確保が重要な経営課題となっている。

そこで、帝国データバンク高松支店では、四国に本社を置く道路貨物運送業者の動向を探るため、2014年から2016年の収入高、利益額、従業員の変化を捉えるとともに、売上高上位10社を抽出した。

今回の調査は、四国に本社を置く道路運送業者1,172社のうち、2014年（2014年1月期～2014年12月期）、2015年（2015年1月期～2015年12月期）、2016年（2016年1月期～2016年12月期）の年収入高が比較可能な1,096社を対象に実施。

調査結果

1. 四国に本社を置く道路貨物運送業者1,096社の2016年の総収入高は前年比2.0％増の5105億5300万円。
2. 上記1,096社のうち、2016年の「増収」企業数は352社（構成比32.1％）で、「減収」企業数（315社・同28.7％）より多かった。「増収」企業数は2015年（374社・同34.1％）と比べると減少した。
3. 上記1,096社のうち、3年連続で利益額が比較可能な387社の2016年の利益額合計は前年比17.9％増の65億2100万円で、2年連続で増加した。2016年の「増益」企業数は226社（構成比58.4％）で、「減益」の142社（同36.7％）より多かった。
4. 上記1,096社のうち、3年連続で従業員数（正社員のみ、役員・パートなどを除く）が判明している1,047社の2016年の従業員総数は29,303人。2015年に比べ355人（1.2％）増加した。