レポート四国地区主要8行の預金・貸出金等実態調査(2023年9月中間期)

貸出金残高、設備投資等の需要増で7,352億円増加 ~ 銀行別、「香川銀行」が預金・貸出金ともに増加率トップ ~

2024/01/25
資金繰り  金融

はじめに

銀行業界は、長期化している低金利の状況下、これまでの預貸中心のビジネスモデルから新たなビジネスモデルの構築など収益源の多角化を急いでいる。また、ネット銀行の台頭や、地方銀行同士の再編による地盤固めの強化など業界としての動きも激しい。

そこで、帝国データバンク高松支店は、四国4県に本店を置く地銀8行(愛媛、香川、高知、徳島大正、阿波、伊予、四国、百十四)の2023年9月末および2022年9月末の預金、貸出金の残高、2023年9月中間期(2023年4月~2023年9月)および2022年9月中間期(2022年4月~2022年9月)の預金利息(支出)、貸出金利息(収入)の推移について調査・分析した。

■各数値は各行の決算短信(単体ベース)に記載されている数値(単位:百万円)を採用

調査結果

  1. 預金残高、7行が増加、阿波銀行のみ微減、増加率トップは香川銀行
    四国4県に本店を置く主要8行合計の2023年9月末の預金残高は24兆5,977億1,600万円で、2022年9月末より4,111億6,000万円増加(1.7%増)。全国(主要106行、2.9%増)との比較では1.2ポイント下回る。増加率トップは香川銀行(3.9%増)
  2. 貸出金残高、8行すべてで増加、増加率トップは香川銀行
    主要8行の貸出金残高は19兆3,787億2,700万円となり、2022年9月末比で7,352億6,900万円増加(3.9%増)。全国(主要106行、3.1%増)との比較では0.8ポイント上回る。増加率トップは香川銀行(6.4%増)
  3. 利ざや、8行すべてで増加、増加率トップは伊予銀行
    主要8行の収支「貸出金利息(収入)-預金利息(支出)の差額=本業利ざや」は1,184億7,700万円となり、2022年9月中間期比で187億8,500万円増加(18.8%増)。全国(主要104行、16.5%増)との比較では2.3ポイント上回る。増加率トップは伊予銀行(37.4%増)
  4. 全国地域別(地方銀行、第二地方銀行の計99行が対象)、8地域で預金・貸出金が増加
    増加率は、預金・貸出金ともに「中国」がトップ。利ざやは、「北海道」以外の8地域で増加
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