はじめに
2023年12月20日、軽自動車メーカーの国内大手ダイハツ工業(株)(以下、ダイハツ)は、製造する64車種・3エンジンの認証試験において、174個の不正が発覚したと公表し、同日より国内外で生産中のすべてのダイハツ開発車種を、一旦出荷停止とすると発表した。世界的自動車メーカー・トヨタ自動車(株)の子会社でもあり、同社や(株)SUBARUにOEM供給していた車種についても不正が発覚。出荷停止は広範にわたり、ダイハツとの取引を通じてものづくりを支える国内のサプライチェーン企業に与える影響が懸念される。影響はダイハツと取引している企業だけにとどまらず、関連企業であるダイハツ九州(株)と取引している企業にも広がっている。
そこで、帝国データバンク福岡支店では保有する「商流圏~売上高依存度推計データ」(※次ページ)をもとに、ダイハツ九州(株)に対し、部品などのモノやサービスを提供する周辺産業(商流圏)の特徴や取引規模を、2023年時点のデータを基準に推計した。
調査結果
- ダイハツ九州を頂点とするサプライチェーン企業(売上高の1%以上を依存している企業)は、国内に推計1,194社あることが判明した。同社と直接取引のあるTier1は161社、二次下請けであるTier2が590社、Tier3が406社と続く
- サプライチェーン企業は39都府県に分布し、これらの企業に派生する売上高合計は推計4,143億円にも上る。各企業の売上高依存度は、平均4.0%。出荷停止措置が長引けば、これらの企業業績や雇用、地域経済への影響が懸念される
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