はじめに
コロナ禍の影響もあり、日産自動車の業績悪化が続いている。7月28日発表の2021年3月期第1四半期の連結業績を見ると、売上高(累計)は前年同期比50.5%減の1兆1741億円、四半期純損失は2855億円と厳しい決算内容となっており、日産グループと取引関係のある下請企業にも今後、一定の影響が及ぶ可能性がある。
帝国データバンク横浜支店は、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、日産自動車グループと直接、間接的に取引がある下請企業(一次下請先、二次下請先)を抽出し、社数・従業員数(非正規社員を除く)合計、都道府県別、業種別、年商規模別等に集計した。
■調査対象は、日産自動車のほか、同社の2019年度・有価証券報告書に記載がある連結子会社で、自動車および自動車部品の製造・開発に関わる子会社7社(日産車体、日産自動車九州、愛知機械工業、ジヤトコ、日産工機、日産トレーデイング、オーテックジャパン)の計8社とした
■抽出条件は、製造業、卸売業、サービス業の3業種<食品など日産自動車グループの本業と関連の薄い業態は除く>で、資本金3億円以下の企業(個人含む)を「下請先」とした
■日産自動車グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした
■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、変動している可能性もある
調査結果
- 日産自動車グループの「一次下請先」は1870社、さらに一次下請先と取引を行う「二次下請先」は1万4588社。直接、間接に取引がある下請企業の合計は全国で1万6458社。一次下請先、二次下請先の総従業員数(非正規社員を除く)は91万8695人
- 都道府県別に見ると、「東京都」が3864社(構成比23.5%)でトップ。以下、「大阪府」1765社(同10.7%)、「愛知県」1704社(同10.4%)、「神奈川県」1604社(同9.7%)が続いた
- 業種別に見ると、一次下請先は「自動車部品・付属品製造業」「電気機械器具卸売業」が各75社(構成比4.0%)。二次下請先は「受託開発ソフトウェア業」が631社(同4.3%)でトップ
- 年商規模別に見ると、一次下請先、二次下請先ともに「1億~10億円未満」が最も多く、合計で8706社となり、構成比52.9%と過半数を占める
- 年商規模別に見ると、一次下請先、二次下請先ともに「1億~10億円未満」が最も多く、合計で8706社となり、構成比52.9%と過半数を占める
- 直近決算における売上増減が判明した1万3533社の売上推移は、「減収」が7438社(55.0%)
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