レポート

消費者金融業界の動向と展望

2025/11/28

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

消費者金融

2024年度
2025年度

SUMMARY

消費者金融業は、個人向けに無担保の小口融資を提供する業態である。短時間で審査が完了し、緊急時の資金調達に適する一方、銀行カードローンより金利が高いことが一般的である。消費者金融業はバブル崩壊後に急成長したが、多重債務問題を受けて2006年に貸金業法が改正され、2010年から総量規制や上限金利の引き下げが導入された。これにより業界全体の健全化が進む一方で体力の乏しい中小事業者の淘汰が進み、登録貸金業者は減少傾向で大手の寡占が強まっている。近年は融資に加え、銀行ローンの審査・保証を担うなど事業領域を広げている。

最近の動向として、コロナ禍後の消費回復や物価上昇を背景に消費者向け貸付は増加基調にある。スマートフォンを用いた簡便な申し込みやデジタル審査の普及で利用が広がり、無担保融資の需要は底堅い。住宅ローンでは金利動向への警戒から固定型志向が強まり、需要は底堅く推移している。また、金融犯罪の高度化に対応し、業界横断で「なりすまし契約」対策を強化する取り組みも進展している。

主な課題は、返済負担増にともなう貸し倒れリスクの上昇、後払い決済の普及により決済と信用供与の境界が曖昧化し債務者の債務認識が弱まること、そして多重債務の把握が難しくなることである。利便性向上と消費者保護の両立、金融犯罪対策の強化、規制・ガバナンス対応やデジタル化投資にともなうコスト負担も収益の不安要因である。

このレポートでは、消費者金融業界の市場構造と事業領域の変化を整理する。市場動向では、貸付需要の回復、デジタル化による利便性向上、後払い決済普及の影響、金融犯罪対策の進展などについて述べる。業績動向では主要企業の2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しを掲載する。

CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 消費者金融業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
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