レポート保育所経営業者の実態調査

社会福祉法人の保育所経営が、96.0%と高い ~ 全体の増収割合は30.5%で、黒字は78.2% ~

2016/07/07
サービス

はじめに

安倍政権が国を挙げて取り組むとしている「一億総活躍社会」。こうしたかけ声とは裏腹に、子どもを保育園に入れることができなかった失望や怒りを綴ったブログのコメントが、深刻な待機児童問題の実情を表すものとして国会で取り上げられるなど、待機児童の数は依然として高水準のままだ。少子高齢化による労働者不足への不安が増すなか、労働の担い手として女性の活躍が期待されることもあり、保育所不足の解消に向けたさらなる施策の実施は急がれている。

帝国データバンクでは、2016年5月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(1万6000社収録)から保育所経営業者を抽出し、法人形態別、収入高および損益状況、市町村別、業種別に集計・分析した。

調査結果

  1. 法人形態別では、社会福祉法人が全体の96.0%でトップ。次いで「有限会社」(構成比2.4%)、「宗教法人」(同0.8%)、特定非営利活動法人、一般社団法人と続く。従業で保育所事業を行っている法人の主業は老人福祉事業が多い。
  2. 保育所経営業者の2015年の収入高総額は328億4,700万円で、前年比4.0 %の増加。
  3. 2015年の業績を見ると、「増収」は全体で30.5%、「黒字」は78.2%と全体の8割近くになる。このうち『社会福祉法人』は「増収」が30.4%と全体を0.1ポイント下回り、「黒字」は同77.6%で全体を0.6ポイント下回った。
  4. 市町村別では、「那覇市」が47社でトップ、2位は「沖縄市」の28社、3位は「島尻郡」の26社。
  5. 保育所経営を従業としている法人等について、主業を業種別に見ると、「老人福祉事業」が70.0%と多数を占めた。「老人福祉事業」や「障害者福祉事業」など保育所経営と親和性の高い社会福祉が目立つ。
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 沖縄支店 TEL:098-861-6851 FAX:098-861-6863