レポート中国地方 「東レ」グループ国内主要企業の取引先実態調査

はじめに

11月28日、東証一部上場の「東レ」グループでも製品検査データの不正が発覚した。同社子会社である東レハイブリッドコード（愛知県西尾市）が生産していた各種コード類において、品質データの不正書き換えが行われていた。神戸製鋼所、三菱マテリアルなど日本の素材産業における相次ぐデータ改ざん発覚で、国内製造業全体への信頼が大きく揺らいでいる。

そこで、帝国データバンク広島支店では、企業概要データベース「COSMOS2」（147万社）の中から、中国地方に本店を置き、「東レ」グループと取引がある企業（個人経営、各種法人等含む）を抽出し、都道府県別、業種別、年売上高別、従業員数別に調査・分析した。同様の調査は今回が初めて。

■ 調査対象とした「国内主要企業」は、「東レ」本体、2016年度・有価証券報告書に記載がある国内連結子会社15社および持分法適用関連会社5社のほか、今回不正が明らかとなった東レハイブリッドコードとした＜4頁参照＞

■「東レ」グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした

■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある

調査結果

1. 中国地方に本社を置き、「東レ」グループ国内主要企業（22社）と取引がある企業は137社。「東レ」グループの『仕入先・下請先』は54社、『販売先』は92社。県別では、『広島県』が65社で全国15位、『岡山県』が41社で19位
2. 業種別、仕入先・下請先では『その他の有機化学製品製造』『綿・スフ織物製造』が最も多く、販売先では『男子服卸』が最多に
3. 年売上高別、『1億～10億円未満』が4割近くに
4. 従業員数別、『10～100人未満』が51.1％を占める