レポート2020年度 主要上場建設会社57社の受注・業績動向調査

新型コロナの影響で、受注高は前年度比2.1%減 ~ 売上総利益率は3年ぶりに上昇 ~

2021/06/25
建設・不動産

はじめに

主要上場建設会社の2020年度決算が出揃った。2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により昨年4月に緊急事態宣言が発出され、5月に解除されるまでの期間、一部ゼネコンにおいて工事を中断するなどの動きがみられたほか、民間工事において計画の延期や見直しなどにより、新規受注案件が大幅に減少するなど建設業界にとって厳しい1年となった。

帝国データバンクは、全国の主要上場建設会社の2020年度(2020年4月期~2021年3月期)の決算短信から、単体ベースの受注高とその官民比率、および連結ベースの売上高、売上総利益率について調査・分析した。調査対象は、主要な上場建設会社57社で、受注高については前年度との比較が可能な49社。


■前回調査は2020年12月21日、前々回調査は2020年6月26日
■(株)竹中工務店<未上場>は、売上規模を勘案し分析対象に加えている

調査結果

  • 1 主要な上場建設会社57社のうち、個別受注高が判明した49社の2020年度の受注高は12兆7064億3300万円で、前年度比2.1%減となり、2年連続で減少
  • 2 受注高の内訳(官・民)が判明した31社では、「官公庁工事」受注高は前年度比19.9%増の2兆6708億3700万円と4年ぶりに増加。「民間工事」受注高は前年度比2.7%減の6兆9399億7600万円と2年連続で減少。「海外工事」が判明した17社の受注高は前年度比50.0%減の3242億5900万円と大幅に減少
  • 3 57社の売上高(連結)合計は、前年度比7.1%減の16兆4682億8900万円
  • 4 57社の売上総利益率の平均は12.5%と高水準が続き、前年度比0.3ポイント上昇し、3年ぶりの上昇となった
  • 5 「スーパーゼネコン」「1000億円以上」「1000億円未満」の企業規模(通期連結売上)別にみると、全レンジで受注高増減率が減少。売上総利益率の平均をみると、「スーパーゼネコン」は低下したが、「1000億円以上」と「1000億円未満」は上昇
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