はじめに
トヨタ自動車は5月8日に2015年3月期連結決算を発表し、純利益が初の2兆円超を記録、円安や原価改善を背景に好決算となった。また、8月4日に発表された2016年3月期の第1四半期では、通期売上見通しを上方修正し、前期から5000億円超の売上増を見込む。日本が誇るグローバル企業の好業績が、国内製造業を力強く牽引していくことが期待されている。
帝国データバンク大宮支店は、自社データベースである企業概要ファイル「COSMOS2」(146万社収録)の中から、トヨタ自動車グループと直接、間接的に取引がある埼玉県内の下請け企業(一次下請け先、二次下請け先)を抽出し、調査・分析した。なお、トヨタ自動車グループの下請け企業に関する実態調査は、2014年9月に続き2回目。
■ トヨタ自動車グループとは、トヨタ自動車本体を含め、同社の2014年度・有価証券報告書に記載がある主要国内製造子会社・持ち分法適用関連会社など主要16社。
■ 抽出条件は、製造業、卸売業、サービス業の3業種<食品・繊維など上記事業と関連の薄い業態は除く>で、資本金3億円以下の企業(個人含む)を「下請け先」とした。
■ トヨタ自動車グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした。
■ 取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある。
調査結果
- トヨタ自動車グループの下請け企業の合計は、全国で3万1072社にのぼることが判明。都道府県別に見ると、グループ各社が本社を構える「愛知県」が6305社(構成比20.3%)で最多。2位は「東京都」(5575社、同17.9%)、埼玉県は1230社(同4.0%)で6位。県内では川口市が178社(同14.5%)で最多、2位はさいたま市で155社(同12.6%)。
- 県内下請け企業を業種別に見ると、一次下請け先では「自動車部分品製造」(8社、構成比6.5%)が最多。二次下請け先では「金属プレス製品製造」が42社(同3.8%)で最多。
- 県内下請け企業を年売上高別に見ると、一次下請け先、二次下請け先ともに「1億円以上10億円未満」が最も多く、合計で738社(構成比60.0%)となった。
- 県内下請け企業の2014年度の売り上げ状況を見ると、「増収」企業が53.9%、「減収」企業が28.2%、「横ばい」企業が17.9%となった。「増収」企業は2013年度の37.3%から16.6ポイント増加、下請け企業の業績が大きく改善する結果となった。
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