はじめに
賃貸アパート大手のレオパレス21は29日、1996~2009年に建てられた同社施工のアパート物件の一部において、建築基準法に違反の疑いのあるものが発見されたことを公表した。延焼防止や遮音のため天井裏等に設置が必要な「界壁」と呼ばれる仕切り壁が、未設置ないし施工が不十分であるものが発見された。物件オーナー側からの指摘を受けて発覚したという。会社側は「全棟調査を進め、補修工事を行う」としているが、今回の施工不備発覚により、入居者、物件オーナー、下請企業などに一定の影響が及ぶ可能性がある。
帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、レオパレス21グループと直接、間接的に取引がある下請企業(一次下請先、二次下請先)を抽出し、都道府県別、業種別、年商規模別に集計・分析した。
レオパレス21グループの下請企業実態に関する調査は、今回が初めて。
■調査対象は、レオパレス21本体のほか、同社の2016年度・有価証券報告書に記載がある連結子会社で、建築請負事業を手がける、もりぞうの計2社とした
■抽出条件は、建設、製造、卸売、サービスの4業種<食品、繊維などレオパレス21グループの本業と関連の薄い業態は除く>で、資本金3億円以下の企業(個人含む)を「下請先」とした
■レオパレス21グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした
■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある
調査結果
- レオパレス21グループの下請企業の合計は全国で4173社(一次下請先528社、二次下請先3645社)判明した。これらの一次下請先、二次下請先の総従業員数は18万6354人
- 都道府県別に見ると、「東京都」が742社(構成比17.8%)でトップ。以下、2位「埼玉県」(351社、同8.4%)、3位「大阪府」(327社、同7.8%)の順
- 業種別に見ると、一次下請先では「建築工事」が65社(構成比12.3%)で最多。二次下請先では、「土木工事」が185社(同5.1%)でトップ
- 年商規模別に見ると、「1億~10億円未満」が2247社(構成比53.8%)で最多。「1億円未満」(707社、同16.9%)と合わせ、全体の約7割が年商10億円未満の中小企業
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