レポートスーパーマーケット業界の動向と展望

2025/07/30

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

総合スーパー

2024年度
2025年度

食品スーパー

2024年度
2025年度

■SUMMARY

国内のスーパーマーケット業界は、総合スーパー(GMS)と食品スーパー(SM)に大別される。総合スーパーは幅広い商品を取り扱い、広範囲な地域からの集客が可能な大規模店舗で、食品スーパーは生鮮食品や加工食品を中心に日用雑貨を販売する地域密着型の店舗である。

近年、業界全体ではM&Aや不採算店舗の閉鎖が進み、店舗数は頭打ちの状態にあるが、構造改革やM&Aによるシナジー効果の創出も進んでいる。

天候不順や自然災害による収穫量の減少、人手不足による人件費の上昇、燃料価格高騰による物流コストの増加などを背景に、国内では飲食料品を中心に記録的な値上げが続いている。そのような中、消費者の節約志向は強まっており、スーパーマーケット業界の価格競争は激化している。各社はプライベートブランド(PB)商品の強化や環境に配慮した付加価値商品の投入、ポイント還元や会員限定の割引サービスなどで差別化を図っている。

市場動向を見ると、2023年度には、食品分野の値上げが進む中で販売額が増加し、ネットスーパーの実施率も上昇した。ネットスーパーはコロナ禍で定着した後も利便性の高さから利用が継続しており、各社は配送エリアの拡大やアプリの充実などオンライン施策を強化している。2024年度も値上げ傾向が続き、スーパーの販売額は3年連続で増加した。一方で、人手不足や最低賃金の上昇が課題となっている。2025年度も販売額の増加基調が続く見通しだが、物価高や人件費の上昇、先行き不透明な経済状況などが消費マインドを低下させる要因となり、各社の経営に影響を与える。

このレポートでは、スーパーマーケット業界の最新動向や市場展望、業績動向、統計データについて解説するほか、関連法規および団体を紹介する。業績動向では、総合スーパー主力12社および食品スーパー主力20社の2023年度、2024年度の業績と2025年度の見通しを掲載する。また、統計データでは、2015年度以降のスーパー販売額、事業所数、売り場面積などを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 総合スーパーの業績動向
  • 食品スーパーの業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
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