レポート第9回 東海3県のレジャー施設経営40社の実態調査

合計収入高1582億円、前期比3.2%増 ~ 「減収」企業が半数を占め、優勝劣敗が鮮明に ~

2019/08/14
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はじめに

夏休みも中盤戦に突入した。当地区では、2017年4月に開業した日本初となる「レゴランド」(名古屋市港区)のほか、2018年10月には中部国際空港に「フライト・オブ・ドリームズ」がオープン。「ラグーナテンボス」(愛知県)や「牧歌の里」(岐阜県)では事業主体者の変更後、集客強化に向けて趣向を凝らすなど、レジャー施設運営各社は「コト消費」に対する意欲の高まりに乗り遅れまいと知恵と工夫を凝らしている。

帝国データバンク名古屋支店では、企業概要ファイル「COSMOS2」(147万社収録)を基に愛知、岐阜、三重(以下、東海3県)に本社を置くレジャー施設経営業者40社の収入高など経営実態を調査した。本調査は昨年に続いて9回目。

■帝国データバンク産業分類で「公園」「動・植物園・水族館」「博物館、美術館」「遊園地」などに該当する企業を中心に抽出して分析した。なお、LEGOLAND Japan(株)は実績が判明しないため集計の対象外とした。

■最新期は、原則として2018年度(2018年4月~2019年3月)だが、それ以外は判明している最新期を用いた。

調査結果

  1. レジャー施設40社の最新期の年収入高合計は1582億2700万円、前の期の1532億5700万円から5.3%の増加で2年連続での増収となった。しかし、「増収」11社(前年は16社)に対して「減収」20社(同14社)、「横ばい」9社(同10社)と、個別では苦戦を強いられている事業者が多い。
  2. 40社の最新期の当期損益合計は84億2100万円の黒字で、前の期(80億円)と比較して5.3%の増益。リーマン・ショック以降、2008年度と2009年度は2期連続で赤字を強いられたが、景気の回復やコスト削減、さらには設備投資など集客強化に向けた取り組みが奏功している施設が増えたことが貢献した。
  3. レジャー施設40社の県別内訳は「愛知」が20社でトップ(「岐阜」11社、「三重」9社)となり、全体の半数を占めた。当期損益では、「岐阜」が2年ぶりに黒字となったほか、「愛知」「三重」ともに増益となった。
  4. 40社の県別の収入高は、「愛知」が976億9300万円でトップ(金額ベース構成比61.7%)となり、次いで「三重」が584億2600万円、金額ベースで36.9%を占めた。「三重」は『ナガシマリゾート』『鈴鹿サーキット』『志摩スペイン村』『鳥羽水族館』などの大型施設を擁するとともに、施設数そのものが少ないこともあり、1社あたりの収入高は64億9200万円と2位の「愛知」(48億8500万円)の1.3倍以上の水準に達している。
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