レポート中国地方 「曙ブレーキ工業」グループの下請企業実態調査
中国地方の取引先は356社、全国の12.8%を占める ~ 「岡山県」が全国4位、「広島県」が6位に ~
はじめに
独立系のブレーキメーカーである曙ブレーキ工業(東証1部)は、1月29日に事業再生実務家協会に対し、私的整理の一種である事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)手続きについての正式な申請を行い、同日付で受理されたことを翌30日に発表した。この手続きは主に取引金融機関に対する借入金の返済猶予などによって再建を目指すため、一般の取引先(得意先、仕入先など)に影響を及ぼすものではないとしているが、今後進められる事業再生ADR手続きのなかで、どのような経営改善施策が事業再生計画案のなかに盛り込まれるのか注目される。
そこで、帝国データバンク広島支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、中国地方に本店を置き、「曙ブレーキ工業」グループと直接・間接的に取引がある下請企業(一次下請先、二次下請先)を抽出し、都道府県別、業種細分類別、年商規模別、従業員数別に集計・分析した。同様の調査は今回が初めて。
■調査対象は、曙ブレーキ工業本体のほか、同社の2017年度・有価証券報告書に記載がある国内連結子会社(曙ブレーキ山形製造、曙ブレーキ福島製造、曙ブレーキ岩槻製造、曙ブレーキ山陽製造、曙ブレーキ中央技術研究所、あけぼの123、アロックス、曙アドバンスドエンジニアリング)の計9社とした
■抽出条件は、製造業、卸売業、サービス業の3業種(食品や非営利団体など曙ブレーキ工業グループの本業と関連の薄い業態は除く)で、資本金3億円以下の企業(個人含む)とした
■曙ブレーキ工業グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした
■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある
調査結果
- 「曙ブレーキ工業」グループの下請企業は、中国地方に356社(一次下請先36社、二次下請先320社)判明した。総従業員数は1万8136人。都道府県別では、『岡山県』が190社で全国4位、『広島県』が145社で6位
- 業種別、一次下請先では『機械工具卸』、二次下請先では『機械部品製造修理』が最多
- 年商規模別、一次・二次ともに『1億円~10億円未満』が半数占める
- 従業員数別、一次・二次ともに『10人~100人未満』が最も多く

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