レポート九州・沖縄地区の外食産業売上高ランキング(2019年度)

2019年度の売上高合計は前年度比4.5%増 ~ 外食産業、飲食店の倒産が2000年度以降で最高件数に ~

2020/12/04
サービス

はじめに

一般社団法人日本フードサービス協会が2020年8月に発表した2019年(令和元年)の外食産業市場規模(料理品小売業を含む広義)では、一人当たりの外食支出の増加や訪日外国人の増加、などにより前年比1.4%増加し、33兆3184億円の推計となった。しかし、昨今、新型コロナウイルスの影響で訪日外国人の急減や宴会の自粛等が飲食業界に大打撃を与えている。2019年度の調査では緊急事態宣言前の数値になるため、同宣言の発出後、単月の売り上げが急減した企業も多いことを考えると宣言前後でどれ程企業に影響を及ぼしているかを比較するうえで今回のランキングはひとつの指標になるだろう。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)から、九州・沖縄地区(以下、九州)に本社を置き、外食事業を主業とする企業を抽出。売上高上位50社の2019年度(2019年4月期~2020年3月期)の売上高や税引き後利益、その伸び率などをまとめた(売上高には一部推定を含む)。

なお、本調査でいう「外食」には、レストランなど飲食店における「飲食」事業をはじめ、持ち帰り弁当や宅配サービスなど料理品小売業に分類される「中食」事業、病院・福祉施設などにおける「給食」事業も含めて集計した。

本調査は2020年3月(2018年度調査)に続く20回目。

調査結果

  1. 2019年度の売上高ランキングは、持ち帰り弁当店「ほっともっと」や定食店「やよい軒」を展開する (株)プレナス(東証一部、福岡市)が17年連続のトップ
  2. 2019年度の売上高伸び率ランキングは(株)タケノ(福岡市)がトップ。以下、(株)ラブ(福岡市)、(株)JIS(福岡市)と続いた
  3. 売上高上位50社の2019年度の合計売上高は4879億円。前回調査(2018年度)に比べて4.5%増と、合計売上高は2年ぶりに増加した
  4. 前年度売上高との比較が可能な45社のうち「増収」企業は24社(構成比53.3%)となり、構成比は前年度(62.5%)を9.2pt下回った。また、税引き後利益が「赤字」となった企業が11社(構成比24.4%)、「減益」企業も13社(同28.9%)にのぼるなど、損益が悪化した企業が目立った
  5. 倒産(法的整理のみ、負債1000万円以上)件数をみると、2019年度は前年度比52.6%増の58件(20件増)だった
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