レポート

パチンコホール経営法人の実態調査(2025年)

「パチンコホール」総売上高は微増も 法人数は10年間で半減 黒字企業割合は5年ぶりに7割超え、倒産件数は小康状態続くも増加の兆し

2026/08/06

SUMMARY

2025年において、パチンコホール経営法人は、前年から5.9%減少の1130社となった。M&Aや廃業で法人数の減少が続いている。総売上高は12兆433億円と、前年から2.8%増加し、2年連続で前年を上回った。前年に続き、コロナ禍で大幅に落ち込んだ来客数が、パチスロ人気などを背景に戻ってきたことなどが総売上高増加の要因となった。

※株式会社帝国データバンクでは、企業概要ファイル「COSMOS2」(151万社収録)の中から、2015年~2025年の各年において業績が判明している「パチンコホール経営法人」を抽出。法人数や売上高合計、損益について調査・分析した。前回は2025年6月12日に発表。

総売上高は2年連続増加も、法人数は減少続く

2025年にデータベースに登録のあるパチンコホール経営法人数は1130社となった。2024年より71社(前年比5.9%減)少なく、2016年の2492社から10年間で1362社(同54.7%減)減少した。この背景にはM&Aや廃業などでパチンコホール経営法人の淘汰が進んでいることが考えられる。

総売上高は12兆433億円となり、前年比で2.8%増加した。総売上高が前年を超えたのは2年連続。従前から減少傾向にあるなか、過去10年で見ても2016年から8年連続で前年を下回っており、特にコロナ禍の2021年には、休業要請等の影響で前年比23.6%の大幅減少となっていたが、経済活動が回復するにつれて減少幅は縮小していた。なお、総売上高が12兆円を上回ったのは2020年の15兆3292億円以来5年ぶり。

法人数が減少するなか、総売上高が前年を上回った要因としては、引き続きコロナ禍明けから来客数が回復傾向にあることに加え、2022年に登場した従来のメダルを使用せずゲーム性も多様化する「スマートパチスロ(スマスロ)」が好調であることがあげられる。

パチンコホール経営法人数および総売上高推移

黒字企業割合は7割超、コロナ前の水準に回復

2025年に損益が判明したパチンコホール経営法人412社の損益状況を分析した結果、黒字企業の割合は71.6%であった。コロナ禍の2021年には約6割の法人が赤字となっていたが、業績は徐々に回復し、3年連続で黒字企業が過半数を超えた。さらに、黒字企業の割合は2020年の72.9%には僅かに及ばないものの、5年ぶりに7割を超え、コロナ禍前の水準に回復した。一方で赤字企業のうち54.7%が2期連続の赤字を余儀なくされている。光熱費や労務費の上昇により収益性が悪化している法人も見受けられた。

損益状況分析

まとめ~倒産は小康状態続く

2025年のパチンコホール経営法人の倒産は16件となり、前年(23件)から30.4%減少した。過去20年を見ても、2012年と2016年の13件に次ぐ少なさであり、近年では2022年の34件から減少傾向が続いている。ただし、2026年は6月までで14件発生しており、増加の兆しが見えるのは懸念すべき点だが、倒産件数全体が1万件を超える状況下においては、未だに小康状態にあると言っていい。

ファン離れが指摘されるぱちんこ業界だが、業界全体として様々な施策を打つことでイメージアップに努め、総売上高を2年連続で増加させた。近年はM&Aの活性化や廃業の増加などで法人数が減少しているが、減少率は縮小しており、淘汰はひと段落しつつあるとも見える。今後も、離れていたファンの呼び戻しや新規ファンの獲得、既存プレイヤーのホール離れ阻止が重要なのは間違いなく、キャッシュレス決済導入の動きが加速していることはプラスに働くだろう。こうした時代に即した動きによって集客を回復させるだけでなく、スマホのゲームアプリなどと競合しない人気の遊技台の開発による客層の拡大が肝要であろう。

「パチンコホール経営法人」倒産件数と負債総額の推移
20260806_パチンコホール経営法人の実態調査(2025年)

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