レポート

【注目業界】防災・レジリエンス業界の動向と展望(主要企業一覧掲載)

インフラからDXへ 災害大国・日本で進化する「防災×テクノロジー」

■SUMMARY

地震、津波、台風、豪雨などの自然災害が頻発する日本において、防災・レジリエンスは社会経済活動を維持するための重要な基盤である。

従来、日本の防災対策は、防潮堤やダムの建設、建築物の耐震化、インフラ整備といったハード面を中心に進められてきた。しかし、阪神・淡路大震災や東日本大震災のような大規模災害、気候変動にともなう豪雨・台風の激甚化、さらには感染症やサイバー攻撃などリスクの多様化により、従来型の対策だけでは十分に対応しきれない局面が増えている。

こうした環境変化を背景に、「災害を完全に防ぐ」という発想から、「被害を最小限に抑え、早期に回復する」という考え方への転換が進んでいる。そして、業界の領域も土木・建設や防災用品の製造だけでなく、AI、IoT、人工衛星データ、ドローン、クラウドサービス、BCP策定支援、損害保険など、多様な技術とサービスが組み合わさる総合的なリスクマネジメント産業へと広がっている。

とくに近年は、防災DXが大きな注目を集めている。災害予測の高度化、被災状況のリアルタイム把握、安否確認や避難所運営の効率化、インフラ点検の省人化など、デジタル技術は災害対応のあり方を大きく変えつつある。一方で、地方自治体の財政難、建設・防災現場の人手不足、システム間のデータ標準化の遅れなど、社会実装に向けた課題も存在する。

このレポートでは、防災・レジリエンス業界の定義や成り立ち、市場動向、主要プレイヤー、業界を取り巻く環境、課題とリスク、今後の展望について解説する。

まず、国土強靱化関連予算、防災情報システム・サービス市場、企業のBCP策定率などを踏まえ、防災・レジリエンス市場の現在地を整理する。あわせて、気象データや衛星画像を活用する災害予測企業、安否確認や危機対応を支援するプラットフォーム企業、防災・消防設備メーカー、災害時の水・電力などを支えるレジリエンスインフラ企業、ドローンやロボットによる被災地調査企業、BCP・危機管理コンサルティング企業など、各領域の主要企業の取り組みを紹介する。

また、気候変動、インフラ老朽化、人手不足、ESG投資の拡大、国土強靱化基本計画、防災DX、盛土規制法、介護・福祉事業者へのBCP義務化、防災庁設置に向けた動きなど、業界を押し広げる政策・社会環境についても取り上げる。AI、デジタルツイン、小型SAR衛星、IoTセンサー、エッジAIといった技術革新が、防災・レジリエンスの現場をどのように変えつつあるのかについても述べる。

■CONTENTS

  • 防災・レジリエンス業界とは
  • 業界のなりたち
  • 市場動向
  • 主要プレイヤー
  • 業界を取り巻く環境
  • 課題とリスク
  • 今後の展望
  • 関連法規
  • 関連団体
TDB REPORT ONLINEへ