レポート九州・沖縄地区の「道路貨物運送」倒産動向(2024年度)

道路貨物運送業者の倒産、過去最多更新 ~燃料価格の高騰と人手不足を背景に増加~

2025/04/21
倒産・休廃業  サービス

2024年度の道路貨物運送事業者の倒産件数は37件。過去最高だった2008年度、2023年度の26件を上回り、過去最多となった。負債総額は39億3200万円と前年度を3.5%上回り、過去9番目に高い水準となった。

倒産要因として多く見られたのが、燃料価格の高騰と人手不足、人件費負担などだった。九州・沖縄地区の軽油価格は1リットル168.7円(4月7日時点、資源エネルギー庁 九州沖縄局)で、10年前の121.5円(2015年4月6日時点)に比べると47.2円も高い。小規模事業者としては、収益確保のために値上げ交渉を進めたいところだが、帝国データバンク福岡支店の調査では、九州・沖縄地区の「運輸・倉庫」業界の価格転嫁率は28.5%と2割台にとどまっている。 また、時間外労働の上限規制による深刻な人手不足で、傭車負担の増加に繋がっており、コスト上昇の要因となっている。さらに、コロナ後の荷動き回復で増車したものの、燃料費や部品の値上げで収益を圧迫され、車両リース料や借入返済など金融債務が負担となるケースもあった。引き続き道路貨物運送業者の倒産は高水準で推移することが予想される。

詳細は、以下のPDFをご覧ください

20250421_九州・沖縄地区の「道路貨物運送」倒産動向(2024年度)

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

株式会社帝国データバンク 福岡支店情報部 TEL:092-738-7779  FAX:092-738-8687