レポート

中国地方 小売業者の倒産動向調査(2024年・負債1000万円以上)

小売業の倒産116件、2年ぶりに業種別トップ  飲食店」が3割強を占める  ~物価高による買い控えが響く~

2024年における中国地方の企業倒産は全体で463件にのぼり、前年の1.24倍に膨らんだ。2年連続で増加して2012年以降で最も多くなり、倒産の増加が顕著となった。断続的に上昇する物価に対し、販売価格への転嫁が思うように進まず、収益がさらに悪化したことが倒産に至る大きな要因の一つとなった。

飲食店を含めた「小売業界」においても、インバウンド需要など企業業績にプラスに働く好材料は一部であったものの、物価の上昇が実質賃金を上回る状況が続き、個人消費が伸び悩むなか、円安基調における原材料費やエネルギー価格に加え、人件費や物流費などの高騰が相次ぎ、資金繰りに悪影響を与えている。

そこで、帝国データバンク広島支店では2024年における中国地方の小売業者の倒産動向について、負債規模別、資本金別、業歴別、従業員数別、中国5県別、業種細分類別に集計・分析した。

※負債額が1000万円以上で、法的整理のみが対象(法人・個人含む)

調査結果(要旨)

  1. 2024年における中国地方の倒産件数(463件)のうち、『小売業』が116件(構成比25.1%)を占め、2年ぶりに業種別でトップ
  2. 負債規模別、『1000万円~5000万円未満』が60.3%
  3. 資本金別、『100万円~1000万円未満』が半数を占める
  4. 業歴別、『30年以上』が最多の31.9%
  5. 従業員数別(役員、パート・アルバイトを除く)、『10人未満』が9割を超える
  6. 中国5県別、『島根県』を除く4県で前年を上回る
  7. 業種細分類別、『飲食店』が36.2%、高水準で推移

詳細は以下のPDFをご覧ください

20250122_中国地方 小売業者の倒産動向調査(2024年・負債1000万円以上)

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