レポート京都府内の食品スーパーの経営実態調査(2023年度)

店頭売価への転嫁が進み、総売上高は増収 ~ 「スーパーマツモト」を経営する(株)マツモトが4年連続で売上高首位 ~

2024/12/20
消費  流通

食品スーパー業界では、新型コロナウイルス感染拡大の影響が緩和され、人流回復や販売価格の上昇などが追い風となった。一方で、人件費負担や光熱費の高騰などを価格転嫁できず、厳しい経営環境を余儀なくされる企業もみられる。また、他エリアから関西圏へ進出する企業のほか、ドラッグストアやディスカウントストア、コンビニエンスストア、ネット通販など流通業界の垣根もなくなりつつあり、異業種との競合が特に厳しさを増している。そのようななか、新規出店や店舗リニューアルを進める大手業者が業容を拡大させる一方、割安なPB商品やスケールメリットへの対応ができずに苦境に立たされる中小業者も多くみられ、店舗閉鎖や事業売却、経営破綻に至るケースもみられるようになった。

帝国データバンク京都支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(全国147万社収録)をもとに、京都府内に本社を置き、生鮮品や総菜などの販売を主業とする食品スーパーについて、売上高、売上高規模、損益などについて分析した。

なお、業績数値は一部推定値を含み、食品や日用品以外に、衣料品や住居関連商品、家電など幅広く扱う総合スーパーのほか、食品スーパー以外の事業が売上高の2割以上を占める企業は除外した。

調査結果(要旨)

  1. 食品スーパー63社の2023年度の売上高合計は、2,251億3,900万円と前年度比4.3%増となった

    (「2023年度売上高」は、2023年4月~2024年3月の決算期時点の売上高)

  2. 2023年度の売上高規模別に見ると、「100億円以上」の大規模企業4社はいずれも増収となり、全体でも増収企業は16社(前年度は16社)となった
  3. 食品スーパー63社のうち2期連続で損益が判明した19社を分析した結果、2023年度の黒字企業は17社で、このうち2期連続黒字企業は15社となった。一方、赤字企業は2社となり、2社ともに2期連続赤字となった
  4. 売上高トップは「スーパーマツモト」を経営する(株)マツモト(亀岡市)。「FRESCO(フレスコ)」を経営する(株)ハートフレンド(京都市下京区)、「マツヤスーパー」を経営する(株)マツヤスーパー(京都市山科区)が続いた

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20241220_京都府内の食品スーパーの経営実態調査(2023年度)

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