レポート九州・沖縄地区のスーパーストア経営業者の実態調査(2023年度)

価格転嫁などを背景に「増収」企業が大幅増加 ~ トライアルストアーズがイオン九州を抜き売上高トップに~

2024/12/03
消費  流通

2023年度の九州・沖縄地区(以下、九州)のスーパー業界は、5月の新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症となり、一般消費やインバウンドの活発化から集客は回復。多くの地場スーパーストアでは食料品を中心とした値上げの動きなどもあり、足元の売り上げは好調だった。一方、大手スーパーやコンビニエンスストア、DS(ディスカウントストア)、DgS(ドラッグストア)との競合は激しさを増しているほか、物価高や人件費上昇からコスト増に苦心している。さらにネットスーパーなどデジタル投資も単独では限界があるなど様々な経営課題が表面化している。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)から、九州に本社を置き、スーパーストアを展開する企業のうち、2023年度(2023年4月期~2024年3月期)の業績が判明し、かつ、売上高が10億円以上となった135社(前年度130社)を抽出。売り上げや利益の動向について分析した。

九州のスーパーストア経営業者に関する調査は2023年11月に続く12回目。

調査結果(要旨)

  1. 2023年度の売上高ランキングは(株)トライアルストアーズ(福岡市)がイオン九州(株)を抜きトップとなった。2位はイオン九州(株)(福岡市、東証スタンダード)。上位15社では13社が増収(前年度12社)、2社(同3社)が減収となった
  2. 直近3期の売上高推移が確認できる135社の2023年度の売り上げ動向をみると、前年度比「増収」となった企業は87社(構成比64.4%)で、構成比は前年度調査(43.1%)より21.3ポイント増となった。一方、「減収」となった企業は36社(同26.7%)だった
  3. 直近3期の税引き後当期純利益が比較可能な111社の2023年度の利益をみると、72社(構成比69.4%)が「黒字」だった。構成比は前年度調査(72.0%)から2.6ポイント減少した。「2期連続黒字」のうち「増益」企業は43社、「減益」企業は18社だった

詳細は、以下のPDFをご覧ください

20241203_九州・沖縄地区のスーパーストア経営業者の実態調査(2023年度).pdf

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