レポート九州・沖縄地区の百貨店経営業者の実態調査(2023年度)

2023年度の売上高は10社中8社が増収  ~ 鶴屋百貨店が井筒屋に代わって売上高2位に ~

2024/11/20
消費  流通

日本百貨店協会が発表した九州・沖縄地区(以下、九州)の百貨店売上高をみると、2023年度(2023年4月~2024年3月)は約4,475億7,357万円と、前年度比9.2%増加した。さかのぼって確認できる2003年度(約6,952億4600万円)に比べて約35.6%も減少した。10年前の2012年度(約5,232億879万円)と比較しても約14.5%減少している。この間、消費低迷に加え、郊外や都心において多くの専門店が入居する商業施設との競合が激化。不採算店舗の閉鎖などが相次いだ。

福岡都市圏や沖縄県内の百貨店では急増するインバウンド需要を取り込んでいたものの、2020年に入って以降は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響でインバウンド需要が喪失。緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の発出によって営業自粛や営業時間の短縮を余儀なくされた。2021年以降は、徐々にウィズコロナの生活スタイルが浸透しているほか、人流回復に伴いターミナル店舗を中心に来店客数も回復するなど、百貨店経営業者の動向が注目されている。

そこで帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)から九州に本店を置く同協会の会員上位10社を抽出し、最近の売上高(一部推定値を含む)を集計・比較することで、ここ数年の動向を追った。九州の百貨店経営業者に関する調査は2022年度調査(2023年9月発表)に続く6回目。

調査結果(要旨)

  1. 2023年度の売上高ランキングは、(株)三越伊勢丹ホールディングス傘下の(株)岩田屋三越(福岡市)がトップ。2位には(株)鶴屋百貨店(熊本市)がランクイン。3位の(株)井筒屋(北九州市、東証スタンダード)と入れかわった。
  2. 2023年度売上高は10社中8社が増収となった。上位10社の合計売上高は前年度比2.5%増の1,550億3000万円と、2年ぶりに前年度を上回った

詳細は、以下のPDFをご覧ください

20241120_九州・沖縄地区の百貨店経営業者の実態調査(2023年度)

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