レポート

非鉄金属業界の動向と展望

供給制約下で進む資源循環と高機能材料への転換

2026/09/30

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

銅・鉛・亜鉛製錬

2025年度
2026年度

伸銅品製造

2025年度
2026年度

アルミニウム製品製造

2025年度
2026年度

非鉄金属卸

2025年度
2026年度

■SUMMARY

非鉄金属業界は、鉄以外の金属を扱い、対象は銅やアルミニウムなどのベースメタル、産業政策上重要なレアメタル、金や銀などの貴金属に大別される。サプライチェーンは、鉱山開発、製錬、加工から構成され、電子部品、半導体、自動車、建設、電力設備など幅広い産業に基礎素材を供給している。多くの重要鉱物は埋蔵や生産が特定国に偏在し、国内では鉱石の多くを輸入に依存するほか、国際市況や為替、鉱山会社との買鉱条件が収益を左右する。アルミニウムについては、輸入地金に加え、スクラップを再生する二次製錬が重要な役割を担う。

最近では、原料不足や買鉱条件の悪化を背景に、国内の製錬量は弱含みで推移している。一方、加工分野では、生成AIの普及にともなう伴うデータセンター投資、半導体需要、自動車の電動化、再生可能エネルギー設備の拡大などが需要を下支えしている。各社は汎用素材中心の事業構造を見直し、経営資源の投入を半導体材料、高導電・高強度合金、パワー半導体関連材料などの高付加価値分野へシフトしている。また、調達・販売機能の統合や不採算事業からの撤退など、選択と集中を目的とした業界再編も進展している。

主な課題は、資源産出国への依存、鉱石品位の低下、エネルギー価格や物流費の高止まり、金属価格と為替の変動である。地政学的緊張や輸出規制は、重要鉱物の安定調達を一段と難しくしている。また、製錬加工費の縮小や国内需要の伸び悩み、自動車の電動化に伴う既存部品需要の減少も収益上のリスクとなる。このため、海外資源権益の確保に加え、使用済み電池や金属スクラップから重要鉱物を回収するリサイクルチェーンの整備、価格転嫁、設備効率化が競争力を左右する。

このレポートでは、非鉄金属業界の構造と市場環境を概観し、製錬、伸銅品、アルミニウム製品、非鉄金属卸売の動向について述べる。市場動向では、ベースメタル生産量や非鉄金属製品の生産量、事業再編、重要鉱物のリサイクル、高機能先端材料へのシフトを取り上げる。業績動向では主要企業の2024年度、2025年度の実績と2026年度の見通しを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 銅・亜鉛・鉛製錬業、伸銅品製造業の業績動向
  • アルミニウム製品製造業の業績動向
  • 非鉄金属卸売業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
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