レポート中国地方 「三菱マテリアル」グループ国内主要企業の取引先実態調査

はじめに

東証一部上場の「三菱マテリアル」グループで品質データの不正が11月23日に発覚した。同社連結子会社の三菱電線工業および三菱伸銅において、過去に製造販売した製品の一部について、検査記録データの書き換えなどが行われていた。品質データの改ざんは10月に神戸製鋼所でも発覚しており、日本の素材産業の強みといわれた品質面への信頼が大きく揺らいでいる。

そこで、帝国データバンク広島支店では、企業概要データベース「COSMOS2」（147万社）の中から、中国地方に本店を置き、「三菱マテリアル」グループと取引がある企業（個人経営、各種法人等含む）を抽出し、都道府県別、業種別、年売上高別、従業員数別に調査・分析した。同様の調査は今回が初めて。

■ 調査対象とした「国内主要企業」は、「三菱マテリアル」本体のほか、2016年度・有価証券報告書に記載がある国内連結子会社21社および持分法適用関連会社7社とした＜4頁参照＞

■「三菱マテリアル」グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした

■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある

調査結果

1. 中国地方に本社を置き、「三菱マテリアル」グループ国内主要企業（29社）と取引がある企業は307社。「三菱マテリアル」グループの『仕入先・下請先』は195社、『販売先』は120社。県別では、『岡山県』が115社で全国14位、『広島県』が106社で15位
2. 業種別、仕入先・下請先では『一般貨物自動車運送』が最も多く、販売先では『建設石材窯業製品卸』が最多に
3. 年売上高別、『1億～10億円未満』が5割超
4. 従業員数別、『10～100人未満』が54.4％を占める