景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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48.8 | -1.8 | 2カ月ぶりに悪化 |
概況
「熊本」の景気DIは前月比1.8ポイント減の48.8と2カ月ぶりに悪化し、景気判断の分かれ目となる50のラインを2カ月ぶりに下回った。「TSMCの第2工場建設が好材料」(金融)と活況が続く半導体関連の設備投資を評価する声が引き続きみられる一方、「資材と人件費の高騰で利益が出ない」(建設)と先行きを不安視する声も多い。県内では12月にTSMC熊本第1工場が製品の量産を開始して今後の波及効果が期待されるが、人手不足や公共事業の減少が懸念されることから、景気動向は当面一進一退の推移となろう。
景気DI
「熊本」の景気DIは48.8で前月比1.8ポイント減と2カ月ぶりに悪化した。一方で『九州』(47.6)は同0.4ポイント増となり、「全国」(44.5)も同0.1ポイント増となった。なお、「熊本」の都道府県別順位は第3位(前月第2位、前年同月第3位)と前月から1ランク下がった。
規模別DI
「大企業」の景気DIは59.3と前月比0.7ポイント減となり、「中小企業」も47.9と同1.8ポイント減となった。17カ月連続で「大企業」が「中小企業」の景気DIを上回り、規模間格差(大企業-中小企業)は「中小企業」の悪化幅が大きかったため、11.4ポイントに広がった。
業界別DI
9業界中、『建設』『不動産』の2業界が前月から改善した一方で、悪化した業界は『農・林・水産』『金融』『製造』『卸売』『小売』『運輸・倉庫』『サービス』の7業界とだった。半導体関連の設備投資などで一部の業界では好調な推移にあるが、物価高や人件費の負担増加による影響が大きく、悪化した業界が多かった。
先行き見通しDI
先行き見通しDIは「3カ月後」が50.3(前月52.5)、「6カ月後」は50.4(同52.1)、「1年後」は50.7(同50.9)となった。企業の設備投資意欲は旺盛だが、資材価格の高騰のほか、半導体関連産業の集積で働き手の獲得競争が激しさを増していることから、全ての指標が前月から悪化した。