レポートTDB景気動向調査2023年4月(近畿ブロック・概要)

2023/04/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

44.3

0.7

2カ月連続で改善、「飲食店」が2020年1月以来の50超え

概況

行動制限がなくなり、人流の回復を起点に景況感は上向いている。復調した「飲食店」以外からも「レンタカー、レジャー需要が好調」(リース・賃貸、滋賀県)などの声が聞かれ、コロナ禍以前の経済環境に戻りつつある。また、「大阪・関西万博を控え、関西経済圏全体に良い影響が出る」(不動産、京都府)の声にあるように、2025年4月に開幕する大阪・関西万博への期待感も少しずつ高まってきた。他方、インフレ傾向の強まりが個人消費回復の勢いを削ぐ可能性は否めず、当面はインバウンドを含む外需頼みの推移となる見込み。

景気DI

『近畿』は前月比0.7ポイント増の44.3と、2カ月連続で改善。2019年6月(44.6)以来の水準まで戻した。前月からの改善幅は全国と同水準で、格差は12カ月連続でマイナス圏ながらブロック別順位は前月と同じ4位をキープ。府県別では「大阪」が2019年5月(45.4)以来となる45.0まで回復した。

規模別DI

「大企業」(前月比0.4ポイント増)、「中小企業」(同0.7ポイント増)ともに2カ月連続で改善した。改善幅は「中小企業」の方が大きく、1月に3.5ポイントの開きがあった規模間格差は2.3ポイントまで縮小した。なお、「小規模企業」(同0.7ポイント増)は3カ月連続の40台となった。

業界別DI

『サービス』に含まれる「飲食店」(57.9)が2020年1月(55.6)以来の50超え。『小売』も4カ月連続で改善するなど、インバウンド客を含む人流回復からBtoC業態での改善が目立つ。食品や繊維分野の改善は『製造』『卸売』にも広がり、テナント収益が上向く『不動産』も4カ月連続で改善した。

先行き見通しDI

「3カ月後」(前月比0.9ポイント増)は2カ月連続で、「6カ月後」と「1年後」(各同1.1ポイント増)はともに4カ月連続で改善した。府県別では「大阪」の「1年後」、規模別では「大企業」の「1年後」、業界別では『サービス』の3指標が50を超える水準に。他方、『不動産』の「1年後」は現況を下回った。

「近畿ブロック(2023年4月)」の詳細