レポート第15回大阪府下メインバンク調査(2023年)

りそなHDがシェア22.2% ~メガはシェアダウン、地銀・信金が社数増 ~

2023/12/29
資金繰り  金融

はじめに

長年続いた未曽有の低金利時代に幕を下ろし、今後は金利のある世界が始まる。そんななか、関西では地方銀行に大きな動きが出ている。10月には関西の地方銀行の雄である京都銀行が持ち株会社制に移行し、京都フィナンシャルグループが始動。さらに、関西みらい銀行とみなと銀行を傘下に持つ関西みらいフィナンシャルグループが、りそなホールディングス(HD)に吸収合併されることが決定するなど、銀行組織の再編が進んでいる。
コロナ禍で疲弊した中小企業への銀行支援は資金繰りから経営再建へと移っており、本業支援や事業承継、人材育成など多様化するニーズに対応する必要性が高まっている。また、人口減少に伴って地域の課題が浮き彫りになるなかで、地域金融機関の在り方にも特色が出始め、企業側は資金供給以外にも自社にあったサービスを提供してくれるメインバンクを求める傾向が強まっている。特に大阪府は金融機関の選択肢が多く、今後メインバンクシェアに変化が表れる可能性が高い。
帝国データバンク大阪支社では、2023年10月末時点の企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている大阪府下企業(106,598社)がメインバンクと認識している金融機関について抽出し、集計した。なお、調査対象は全業種全法人で、個人経営も含む。同調査は2022年12月に続き15回目。


■本調査は「COSMOS2」に収録されている企業のデータであるため、各金融機関がメインとして取引している実数とは異なる。また、一企業に複数のメインがあるケースでは、企業が最上位として認識している金融機関を集計した

調査結果

  1. 大阪府下のメインバンクは「三井住友銀行」が4年連続で首位、「三菱UFJ銀行」が2位となった。3位と4位には同じグループの「りそな銀行」と「関西みらい銀行」が並ぶ。メガバンクがシェアを下げる一方で、地銀・信金がシェアを上げている
  2. 地域別では、企業数の最も多い大阪市内地区など2地区で「三菱UFJ銀行」、大阪南地区で「三井住友銀行」が首位。大阪北地区では1位の「北おおさか信金」がシェアを拡大している
  3. 業種別では、「三井住友銀行」が4業種で、「三菱UFJ銀行」が3業種で首位となった。各業種とも10位までの顔ぶれは変わらないものの、7業種中5種で順位変動があった
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