レポートTDB景気動向調査2023年12月(東海ブロック・概要)

景気DI

前月比

今月の特徴

44.8

▲ 0.3

3カ月ぶりの悪化

概況

『東海』の景気DIは3カ月ぶりに悪化。自動車生産は回復傾向だが、ダイハツ工業の不正問題の影響を懸念する声もある。観光地への人出は増加したが、可処分所得が伸びないなか、選別消費の傾向は強くなっている。生活必需品や原材料、光熱費の高止まりや人手不足による人件費の上昇は企業収益の悪化を招き、売り上げの回復していない中小企業の資金繰りは厳しさを増している。ウクライナ問題が解決しないなか、中東の戦闘も続くなど、世界情勢は不安定なままで、先行き好材料が乏しいなか、景況感は一進一退の推移を余儀なくされそうだ。

景気DI

『東海』の景気DIは44.8で3カ月ぶりの悪化。原材料価格や光熱費の高騰が幅広い業界に悪影響を及ぼし、景況感は後退した。「愛知」「三重」はそれぞれ3カ月ぶりの悪化、「岐阜」は3カ月連続の悪化、「静岡」は3カ月連続で改善。全国10地域中の順位は前月と変わらず3位。

規模別DI

「大企業」(48.6)は前月比1.3ポイント、「中小企業」(44.1)は同0.2ポイントそれぞれ悪化となったが、「小規模企業」(43.4)は同0.1ポイント改善。「大企業」が「中小企業」に比べて悪化幅が大きかったため、規模間格差は2カ月ぶりに縮小した。

業界別DI

全10業界中、改善は2業界、悪化は7業界、横ばいは1業界。燃料価格の高止まりのなか、人手不足によるコスト高の目立つ『運輸・倉庫』が4カ月ぶりに悪化したほか、物件の動きが鈍い『不動産』も悪化。自動車生産には回復が見られるが、原材料高などで多くの業界が悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」は46.6(前月46.7)で前月比0.1ポイント、「1年後」は47.8(同48.2)から同0.4ポイントそれぞれ悪化。「6カ月後」は47.1(同47.1)で前月から横ばい、全国との比較では、全期間で全国を上回っている。

「東海ブロック(2023年12月)」の詳細