レポートTDB景気動向調査2024年5月(近畿ブロック・兵庫県)

2024/05/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

40.7

▲ 2.7

2カ月ぶりに悪化、 前月から一転7業界が悪化

概況

「滋賀」のDIは2カ月ぶりに悪化した。企業からは「客足がコロナ禍前の状況を上回ってきた」(不動産)との明るい兆しがある一方で、「発注が激減してきている上に、原材料が価格に反映しきる前に高騰しすぎ、もしくは入手困難なため、少ない受注も断らざるを得ない状況」(製造)、「仕事の受注は途切れ途切れながら出来ているが、忙しいか暇かのいずれかで、取引先の格差を感じる。景気の減少、停滞を感じる」(建設)といった懸念要素を挙げる声があり、今暫くは一進一退の景況感が続くと予想される。

景気DI

「滋賀」のDIは40.7と前月比2.7ポイント悪化した。業界別では改善が1業界にとどまり、規模別では「大企業」が改善した。近畿ブロック内の6府県別順位は5位へ転落し、全国においては前月の18位から35位(前年同月は8位)となった。

規模別DI

「大企業」が43.9と前月比2.8ポイント改善したなか、「中小企業」が40.4と同3.4ポイント悪化、うち「小規模企業」は40.5と同3.2ポイント悪化した。「大企業」は2カ月連続で改善したが、「中小企業」が2カ月ぶりに悪化したほか、「中小企業」が「大企業」を5カ月ぶりに下回った。

業界別DI

8業界中7業界で悪化、1業界で改善した。前月に悪化した『建設』は、民間案件でやや回復の兆しがみられるなど改善した。一方、『製造』が前月比5.3ポイント悪化したほか、『不動産』『小売』『サービス』は2カ月ぶりに悪化した。これら以外では『卸売』『運輸・倉庫』が3カ月ぶりに悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」が43.7(前月45.0)、「6カ月後」が44.7(同46.7)、「1年後」が45.0(同46.5)だった。物価上昇幅が賃金の上昇を下回っているほか、販売・受注価格への転嫁が限定的である。また、マイナス金利策の解除や円安基調が続いていることもマインドの低下に拍車をかけている。

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