景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
---|---|---|
36.6 | 2.2 | 2カ月連続で2ポイント超の改善 |
概況
「大阪」の景気DIは2カ月連続で改善した。ただし、全国と比べると『不動産』『金融』『小売』は3ポイント以上低い水準にあり、インバウンド需要消失に伴う影響を引きずっている。特に『小売』は緊急事態宣言解除後にも関わらず9業界の最低となるなど、消費回復力の乏しさも露呈した格好だ。先行きに関し、数値上は改善しているものの、調査回答時点では想定し得なかった感染症第4波による影響に加え、設備投資の延期・中止、原材料・燃料価格の上昇、半導体の供給不足といった問題が改善ムードに水を差す可能性が大きくなってきた。
景気DI
「大阪」は前月比2.2ポイント増の36.6と、2カ月連続で改善した。関西2府1県に発出されていた緊急事態宣言が解除され、企業活動が再開されたことが追い風になった。改善幅は全国(38.0)と同じだったが、一時46位まで下がった都道府県別順位(前月39位)は33位まで上昇した。
規模別DI
「大企業」(前月比1.3ポイント増)、「中小企業」(同2.5ポイント増)ともに2カ月連続で改善。改善幅は「中小企業」が「大企業」よりも大きく、規模間格差は2.9ポイントと、5カ月ぶりの2ポイント台となった。なお、「小規模企業」(同1.1ポイント増)も2カ月連続で改善した。
業界別DI
全9業界が改善。2カ月連続で改善した『建設』が13カ月ぶりに40台を回復。インバウンド需要消失や、外航海運におけるコンテナ不足などが影響している『運輸・倉庫』は14カ月ぶりに30台を回復した。ただ、近畿他府県と比べると『製造』は「鉄鋼・非鉄・鉱業」「機械製造」で改善の遅れが目立っている。
先行き見通しDI
3カ月後(前月比1.6ポイント増)、6カ月後(同0.6ポイント増)、1年後(同0.6ポイント増)の3指標とも2カ月連続で改善した。1年後は全国の水準を上回る見通し。なお、規模別では「中小企業」、業界別では『建設』『不動産』『卸売』『サービス』など5業界の全3指標が改善した。