レポート新潟県「無借金企業」調査(第2回)

無借金企業の比率は18.1%で全国7位 ~無借金企業数は566社、うちキャッシュリッチ企業は458社~

2021/01/29

はじめに

会社経営にあたり、「借入金」は企業の成長に大きな影響を与える。金融機関から融資を受け手元資金を増やすことで、設備投資や新規事業の開始など経営上の選択肢が増える一方で、過大な借入金を抱えることは返済負担が重く資金繰りが逼迫する可能性も高まる。その一方で、借入金に頼らない「無借金企業」は本業が安定していることを示し、再投資などをすることで更なる社業の発展が期待される。現在のコロナ禍における不安定な経済情勢のなかでは、特に借入金に頼らない身軽な経営が重要となるケースもあろう。

帝国データバンク新潟支店は、2019年1月期以降の新潟県内企業3132社の財務データを用いて、新潟県内の無借金企業を抽出。業種別、売上規模別、地域別などに分析した。なお、当調査は2019年12月に続き2回目。


■当レポートにおける「無借金」の定義は、2019年1月期~2020年9月期の決算書上で「短期借入金」「長期借入金」「1年以内返済長期借入金」「社債」「1年以内償還予定社債」がゼロの企業とした
■キャッシュリッチ企業:(現金・預金+有価証券-有利子負債)/総資産×100=20%以上

調査結果

  1.   2019年1月期以降の財務データにおける新潟県の無借金企業は566社判明。このうち、潤沢なキャッシュを保有するキャッシュリッチ企業は458社
  2.   業種別件数では、「建設業」が最多、「卸売業」「サービス業」などが続いた。調査対象社数に対する比率(無借金率)では、「サービス業」「建設業」が2割を超えるなど高かった
  3.   売上規模別件数では、「1億円~10億円未満」が最も多く、「10億円~50億円未満」、「1億円未満」、「50億円~100億円未満」と続いた。調査対象社数に対する比率(無借金率)では、「50億円~100億円未満」が最も高く、「1000億円以上」「1億円未満」などの比率も高かった
  4.   地域別件数では、「新潟市中央区」が最も多く、「新潟市東区」、「長岡市」、「上越市」が続いた。調査対象社数に対する比率(無借金率)では、「南魚沼郡(湯沢町)」「十日町市」などで高かった。また、全国47都道府県別では、「新潟県」の無借金企業数は14番目、無借金率は7番目となった
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