レポートTDB景気動向調査2025年02月(近畿ブロック・概要)

2025/03/05
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

43.2

0.1

2カ月ぶりの改善ながら、個人消費に弱さ

概況

人手不足が続くなか、効率化や省力化、コスト削減につながる企業間取引は底堅さを見せる。一方で、物価、人件費、金利の上昇により「中小企業」を中心に業績が停滞し、個人消費にも弱さが見られる。とりわけ、『建設』では戸建て住宅、『サービス』では「飲食店」などの鈍化傾向が強まっている。当月は一部で寒波による豪雪などの影響も生じた。先行きに関して、国内政治が安定感を欠くなか、「大企業」を中心にトランプ2.0による為替や関税の動向への警戒感も強まっており、景気は、当面足踏み状態での推移が続く見通し。

景気DI

『近畿』は前月比0.1ポイント増の43.2と、2カ月ぶりに改善した。全国(43.5、同0.1ポイント減)は2カ月連続で悪化し、格差は▲0.3ポイントに縮小したが、ブロック別順位は前月と同じ4位のまま。ブロック内では、『小売』『運輸・倉庫』が大きく下げた「滋賀」を抜き、「大阪」がトップに浮上した。

規模別DI

「大企業」(前月比0.7ポイント減)が2カ月連続で悪化したのに対し、「中小企業」(同0.2ポイント増)は2カ月ぶりに改善。この結果、規模間格差は4.8ポイントと、5カ月ぶりに5.0ポイントを下回ったが、依然として格差は大きい状態が続いている。なお、「小規模企業」も2カ月ぶりに改善した。

業界別DI

生活防衛意識の高まりで『小売』が3カ月ぶりの40割れとなり、個人消費に活性を欠いている。燃料価格上昇が響く『運輸・倉庫』は3カ月連続で悪化した。他方、『建設』『不動産』『卸売』など7業界が改善。とりわけ、3カ月ぶりに改善した『サービス』では「情報サービス」などBtoB業態の改善が目立った。

先行き見通しDI

足元の景況感はほぼ横ばいながら、「3カ月後」、「6カ月後」(前月比各0.7ポイント減)、「1年後」(同0.4ポイント減)の先行き3指標はいずれも2カ月連続で悪化した。全3指標が悪化したのは『不動産』『小売』『サービス』など5業界。トランプ米大統領の就任に伴う不確実性の高まりが指標に影響している。

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