レポートTDB景気動向調査2020年7月(東北ブロック・岩手県)

2020/07/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

30.9

0.3

3カ月連続で改善

概況

景気DIは前月比0.3ポイント増の30.9に改善した。『東北』6県で第2位、『全国』では第14位だった。業界別ではこれまで県内景気を牽引してきた『建設』が東日本大震災の復興需要収束により5カ月連続で30台に低迷しているほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響がその他の業界でも見受けられる。

景気DI

「大企業」は31.4と前月比1.2ポイント増、「中小企業」は30.8と同0.1ポイント増とそれぞれ改善した。また、「中小企業」のうち「小規模企業」は同4.3ポイント減の31.2に悪化した。『東北』と比べた場合、「大企業」は1.3ポイント下回ったが、「中小企業」は1.6ポイント上回った。

規模別DI

前月と比較可能な9業界中、『小売』など3業界で改善し、『卸売』など3業界で悪化し、『その他』など3業界が横ばいで推移した。これまで全体を牽引してきた『建設』は30台で低迷しているほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、全業種において停滞感が強まっている。

業界別DI

3カ月後は前月比0.9ポイント減の33.6、6カ月後は同2.6ポイント減の32.9、1年後は同1.8ポイント減の34.1にそれぞれ後退した。3カ月後の指標は『東北』および『全国』を上回っているが、1年後は下回っており、先行きに対する不透明感が強まっている。

先行き見通しDI

景気DIは前月比0.3ポイント増の30.9と僅かに改善した。緊急事態宣言が解除されたことで、『小売』の景況感が回復しているが、企業からはコロナウイルス感染症の影響による業績悪化を懸念する声が多数聞かれる。7月に入り、岩手県内でも新型コロナウイルスの陽性患者が出たことで、警戒感が強まっている。感染拡大により再度、飲食店等に対して営業自粛を求められることも想定されるため、個人消費に関わる業界を中心に悪化傾向を辿る可能性が高まっている。

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