レポートTDB景気動向調査2024年4月(近畿ブロック・奈良県)

景気DI

前月比

今月の特徴

40.3

▲ 1.8

4カ月連続悪化

概況

「奈良」の景気DIは前月比1.8ポイント悪化し40.3となった。「インバウンド消費がコロナ前の水準まで戻っている」(卸売)などの声がある一方、「施工案件はあるが、人手不足で対応できない。外注費や材料費は上がっているが、受注単価に反映できていない」(建設)、「円安の影響で仕入価格が値上がりしている」(小売)などの厳しい声が多く聞かれた。県内企業の大半は原材料高や人手不足の影響で業況を悪化見通しと捉えている傾向が高く、景況感は一進一退の状態が続くとみられる。

景気DI

「奈良」のDIは前月比1.8ポイント減の40.3となり、4カ月連続で悪化した。都道府県別順位は前月の30位より悪化し38位となった(前年同月順位18位)。『近畿』では「京都」「大阪」「奈良」を除く地域で改善し、『近畿』は同0.1ポイント増の43.7と2カ月連続で改善した。

規模別DI

「大企業」は36.7と前月比5.0ポイント悪化した。なお、「中小企業」は40.5と同1.7ポイント、「小規模企業」は42.3と同1.5ポイント悪化しているが、「大企業」の悪化幅が大きかったため、規模間格差は▲3.8と前月と同じく逆転している。

業界別DI

『建設』(40.3)は前月比0.7ポイント改善している。一方、『製造』(38.9)は同0.9ポイント、『卸売』(38.3)は同4.3ポイント、『小売』(38.1)は同4.5ポイントそれぞれ悪化した。業界によって景況感の差異が発生しており、一進一退の状態が続いている。

先行き見通しDI

3カ月後は41.1(前月44.0)、6カ月後は42.9(同44.7)、1年後は43.5(同46.3)となっている。すべての期間が先月と比べて悪化見通しとなっている。本格的な景況感の改善には時間を要すると判断する企業が多いことを示している。

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