景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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39.7 | 2.4 | やや持ち直したが30台続く |
概況
5月の景気DIは前月比で2.4pt改善したものの、未だ39.7と景気は底這いだ。ゴールデンウイーク以降でも、小売やサービスといった一般消費に近い業界の改善が見られず、非常に危惧すべき状況と言えよう。ウッドショック以降ハウスメーカーの不振が続き、鋼材価格や海外生産品・原料の輸入が困難となり、製造全般のコストアップは激しい。燃料の高騰は運送業界を直撃しており、電気に至ってはすべての消費者が事態を懸念している。まさに悪化スパイラルがすべての産業を巻き込んでいる様相だ。当面の動向に注視が必要だろう。
景気DI
5月の景気DIは39.7、前月比では2.4pt改善したものの4カ月連続で30台と、混迷が続いている。『全国』や『北関東』と比較しても見劣り著しい状態だ。石油・原材料の高騰は他県でも同様に起きていることであり、ゴールデンウイークの恩恵もあったが、企業マインドは改善しない。事態は深刻と捉えている。
規模別DI
「大企業」38.2(前月比+1.5pt)、「中小企業」40.0(同+2.6pt)、「小規模企業」37.0(同+0.9pt)と、すべてが改善傾向となったが、小幅な動きで景況感が低迷している状態に変化はない。事業規模に限らずウクライナ情勢や原材料高騰の影響が出ており、先行き不透明感は否めないようだ。
業界別DI
主要6業界のうち改善が4業界、悪化が2業界となった。『製造』+5.6pt、『小売』+6.0ptなどで改善したものの、いずれも未だ30台にあり、『建設』も39.9と元気がない。経済正常化の動きは活発化しているものの、思ったより原材料の高騰が中小零細企業にまで影響を及ぼしている事態は大きな懸念材料だ。
先行き見通しDI
先行き見通しは、「3カ月後」39.7(前月39.4)、「6カ月後」41.0(同41.1)、「1年後」43.1(同44.6)と2つのカテゴリーで下落が見られた。「ウクライナ情勢が長引くことで、原材料はさらに高騰するのでは」(製造)との懸念が強く、原価が上がり利幅がなくなる企業が増加する恐れがある。