レポート

後継者不在に関する栃木県内企業の実態調査(2020年)

栃木県内の後継者不在企業は58.6% ~「同族承継」は減少、「買収・出向・分社化」が増加 ~

はじめに

弊社がリリースした「新型コロナウイルス感染症に対する栃木県内企業の意識調査(2020年11月)」によれば、県内企業の実に8割以上が業績にマイナスの影響があるとしている。この問題を解決しなければ、県内中小企業の明日は開けないことは云うまでもないが、それとともに大きな課題として企業経営者を悩ませるのが、「後継者問題」であろう。県内の経営者は年を追うごとに高齢化が進み、現在の平均年齢は60歳を上回った。事業承継は待ったなしの喫緊の課題と云わざるを得ない。この点では行政も反応し、「事業承継補助金」制度の運用や、税制面の優遇措置なども出揃いつつある。県内企業がそういった施策にどういう反応を見せているのか・・・後継者不在の実態は極めて興味深いところだ。

帝国データバンク宇都宮支店では、2020年10月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)及び信用調査報告書ファイル(約180万社収録)をもとに、2018年10月~2020年10月の3年を対象として、事業承継の実態について分析可能な栃木県内企業3230社(全業種)の後継者の決定状況と事業承継動向について調査を行った。

栃木県内企業に関する調査は2019年11月に続き5回目である。

調査結果

  1.   県内企業で分析可能な3230社について、後継者の有無について調査したところ、「後継者不在」は1892社(構成比58.6%)、「後継者あり」は1338社(同41.4%)であった
  2.   県内企業の後継者不在状況について、経営者の年代別では「70代」は27.4%、「80代以上」は21.8%であり、全国と比較するとそれぞれ約10ポイント低い。業界別では「製造」が51.7%、「卸売」が51.9%と不在率が低く、「建設」は66.5%、「運輸・通信」は63.9%と高い
  3.   全国の概況は、分析可能な26万6000社について調査したところ、「後継者不在」は約17万社(構成比65.1%)、「後継者あり」は約9万6000社(同34.9%)であった。栃木県の不在率は「全国で13番目に低い」位置であった
  4.   2020年に事業承継が確認できた県内企業370社で、最も高い属性は「同族承継」で44.3%だが、構成比は減少傾向となった。これに対し買収・出向・分社化などの「その他」は20.6%と増加傾向を示し、「内部昇格」も19.6%と安定的に発生している
  5.   事業承継候補が決まっている企業の属性を見ると、「子供」が49.5%で最多、次いで「非同族」が24.1%と続いた。現社長が「創業者」や「同族承継」で就任した場合、後継候補に「子供」を指名するケースが多く、「内部昇格」や「外部招聘」で就任した場合は、「非同族」とするケースが多いことがわかった
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 宇都宮支店 TEL:028-636-0222 FAX:028-633-5639