レポートSDGs(持続可能な開発目標)に関する愛知県企業の意識調査

SDGsに『積極的』、24.5%にとどまる ~ 対外的な評価向上に期待も具体的な取り組みは進まず ~

2020/07/30
環境  アンケート

はじめに

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、2015年9月の国連サミットにおいて、世界193カ国が産官学民などのステークホルダーとともに同意した「2030年アジェンダ」に掲載されている世界共通の目標である。採択から5年が経過しようとするなか、政府や行政機関のみならず民間企業の経営指針としても急速に注目を集めている。

帝国データバンク名古屋支店は、SDGsに関する愛知県企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年6月調査とともに行った。

■調査期間は2020年6月17日~30日、調査対象は愛知県に本社を置く1408社で有効回答企業数は656社(回答率46.6%)。全国は2万3681社で、有効回答企業数は1万1275社(回答率47.6%)

調査結果

  1.   自社におけるSDGsへの理解や取り組みについて、「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」愛知県企業は8.5%となり、全国(8.0%)を0.5ポイント上回った。「意味もしくは重要性を理解し、取り組みたいと思っている」(16.0%)と合わせて、企業の24.5%(全国は24.4%)がSDGsに積極的だった。他方、「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」(30.3%)が3割超で、「言葉は知っているが意味もしくは重要性を理解できない」(13.9%)も含めると、半数近くがSDGsを知りつつも具体的には取り組んでいないという結果となった
  2.   SDGsの17目標のうち現在力を入れている項目は、目標8の「働きがいも経済成長も」が24.1%でトップとなった(複数回答)。次いで「つくる責任つかう責任」(14.5%)、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」(14.3%)が続いた。また、今後最も取り組みたい項目においても「働きがいも経済成長も」(13.9%)が最も高かった(単一回答)
  3.   SDGsの達成への貢献によって向上される企業価値では、「企業好感度」が53.2%(「非常にそう思う」と「ある程度そう思う」の合計)でトップ。「社会的評価」も48.6%で半数近くとなり、SDGsによって社外からの見られ方に好影響があるとの意見が多い
  4.   SDGsの達成に向けて付加価値を生むために取り組みたいテーマでは、「適正な労働時間・環境・内容」(30.5%)、「顧客・人財確保」(30.3%)などヒトに関連する項目が上位となった。また、原材料や生産工程への配慮といった環境面に関する項目も続いている
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