レポート東京都「社長年齢」分析調査（2023年）

はじめに

「団塊の世代」の多くが後期高齢者に達し、企業経営において事業承継の課題が一層深刻になるといわれている「2025年問題」まで、残すところ1年を切った。
帝国データバンクが実施した調査では、2023年における東京都の後継者不在率は改善傾向が続き過去最低の53.9％となった。円滑な事業承継には中長期的な準備期間が必要であるが、足元では社長の高齢化には歯止めがかからない状態が続いており、バトンタッチが間に合わず事業継続に影響を及ぼすケースが増加する可能性がある。

■本調査では、企業概要ファイル「COSMOS2」（約147万社収録）から2023年12月時点における企業の社長データ（個人、非営利、公益法人等除く）を抽出し、集計・分析した

調査結果

1. 2023年時点の社長の平均年齢は60.0歳。前年を0.2歳上回り、過去33年間で最高を更新
   社長が交代した割合は4.67％、前年からほぼ横ばいで14年連続の4％
2. 「50歳以上」の社長は79.6％と高水準、5年前より3.3pt上昇
3. 「製造」が62.9歳で最高、参入障壁の低い「サービス」「小売」は60歳を下回る
4. 都道府県別では「東高西低」、東京都は平均を下回る全国38位