「のれん分け」による成長後、ブランド価値を守るために法人の再編統合に着手した宮﨑社長。インタビュー後編では、愛され続ける文明堂の味を生かしつつ新たな需要創出にも取り組む様子や、思いもかけなかった社長就任から16年を経た現在の、事業承継への思いを聞いた。
-再編統合の行程は
2005年に、「文明堂新宿店」の社長に私が就任したのち、再編統合を進めました。2008年の持ち株会社設立を経て、2010年に「文明堂日本橋店」と合併し、現在の「文明堂東京」が発足しました。「文明堂銀座店」は、東日本大震災で同社の工場が被災した際、当社が商品供給に協力したことを契機に、2014年にグループ会社となりました。現在は、持ち株会社のもとで「文明堂東京」と「文明堂銀座店」が一体となって商品やサービス向上に取り組んでいます。
-商品群の再編はどのように進められたのですか
味やパッケージが異なるため、商品の再編は苦労の連続でした。まずは周辺商品から始めようと、最初に着手したのはかりんとうです。社内で相当議論を重ね売り出したのですが、これが全く売れなかった。