レポートTDB景気動向調査2024年4月(近畿ブロック・兵庫県)

景気DI

前月比

今月の特徴

43.4

2.0

5カ月ぶりに改善、7業界が改善

概況

「滋賀」のDIは5カ月ぶりに改善した。企業からは「物(製品)が動かない。新規物件がない。原料の高騰が止まらない」(製造)、「近畿や全国の販売台数が前年比で悪く、大手自動車メーカーの出荷停止の影響を大きく受けている」(小売)といった懸念要素を挙げる声がある。しかし、「国内需要は人流増の影響が続き、風邪・咳関連などの製品は未だに品薄の状況が続いている」(製造)、「公共施設の仕事は正常に戻りつつある」(サービス)等の声も挙がっており、力強さはやや欠けるものの県内景気は回復傾向が続くと予想される。

景気DI

「滋賀」のDIは43.4と、前月比2.0ポイント改善した。改善が7業界にに及び、規模別では大企業、中小企業(小規模含む)ともに改善した。近畿ブロック内の6府県別順位は3位へと上昇し、全国においては前月の33位から18位(前年同月は10位)となった。

規模別DI

「大企業」が41.1と前月比1.1ポイント改善、「中小企業」が43.8と同2.1ポイント改善、うち「小規模企業」は43.7と同0.4ポイント改善した。「大企業」は2カ月ぶりに改善したほか、「中小企業」が5カ月ぶりに改善したが、4カ月連続で中小企業が大企業を上回った。

業界別DI

8業界中7業界で改善、1業界で悪化した。ゼロゼロ融資の返済本格化や2024年問題などを背景として『建設』が悪化した。一方で『不動産』では前月比5.6ポイント改善したほか、『卸売』『運輸・倉庫』は2カ月連続で改善した。これら以外では『製造』『小売』『サービス』も前月から改善した。

先行き見通しDI

「3カ月後」が45.0(前月43.0)、「6カ月後」が46.7(前月46.0)、「1年後」が46.5(同47.4)だった。賃上げによる消費マインドの回復が期待されるほか、増収増益を見込む企業が増えている。一方で、マイナス金利政策の解除や円安基調が継続した場合は、景気の下振れ要因となる可能性がある。

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