レポート四国地区 メインバンク動向調査(2021年)

シェアトップは「伊予銀行」、唯一2割を超える ~ 各県のシェアトップは、それぞれの県に本店所在の「地方銀行」~

2021/12/28
資金繰り  金融

はじめに

小康状態にあった地方銀行再編の動きが再び活発化している。2021年1月に新潟県で第四北越銀行が発足したのを皮切りに、5月には三重県で三十三銀行が発足。また同月には青森銀行とみちのく銀行が、7月には荘内銀行などを傘下に持つフィデアHDと東北銀行がそれぞれ経営統合を発表した。10月には福井銀行が同一県内の福邦銀行を子会社化、12月に入っても、愛知県の愛知銀行と中京銀行が経営統合に向け基本合意したことを発表している。

折しも、新型コロナウイルス禍で疲弊した多くの中小企業を支える局面が、資金繰りから企業再編・再生へと移ろいでいるなか、経営再建や事業承継、取引先の新規開拓など、経営の様々な場面で地域金融機関に求められる役割が増している。地域によっては実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などで地域密着型の金融機関を選択する傾向もあるなか、金利以外の魅力度を高めた金融機関が様々な課題を持つ企業から幅広い支持を得る形でメインバンクシェアに変化が訪れる可能性がある。

帝国データバンク高松支店は、2021年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)をもとに、四国地区に本社が所在する企業が「メインバンク」と認識する金融機関について抽出し、集計・分析した。


■一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとして集計している
■本調査は帝国データバンクが保有する企業概要データベース「COSMOS2」収録の企業データで分析したため、各金融機関がメインとして認識する数値と異なる場合がある
■2020年の数値は、2020年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」をもとにしている

調査結果

  1. 四国地区の企業がメインバンクと認識している金融機関は、「伊予銀行」がシェア21.93%でトップ。次いで「百十四銀行」(13.52%)、「四国銀行」(12.23%)、「阿波銀行」(11.70%)が続く
  2. 業態別でみると、「地方銀行」が62.34%でトップ。次いで「第二地方銀行」(22.58%)、「信用金庫」(9.83%)、「農協」(1.72%)、「都市銀行」(1.06%)と続く
  3. 地域別でみると、徳島県は「阿波銀行」が57.66%、香川県は「百十四銀行」が46.80%、愛媛県は「伊予銀行」が60.34%、高知県は「四国銀行」が50.06%でそれぞれトップ
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