レポートTDB景気動向調査2020年1月(九州ブロック・福岡県)

2020/01/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

44.8

▲ 0.2

2カ月連続で悪化、『卸売』が6カ月連続で40割れ

概況

「福岡」の景気DIは44.8で2カ月連続で悪化。近年、福岡経済はインバウンド消費や都市再開発事業にともなう建設需要に支えられてきた。しかし、日韓関係悪化を背景とする訪日韓国人客の減少から『小売』や『卸売』で低迷傾向が見られる。今後は、消費税率引き上げ後の消費停滞や中国経済減速にともなう製造業の輸出減少も危惧される。加えて、新型肺炎の感染拡大によるインバウンドのさらなる縮小の恐れもあって先行き不透明感が濃くなっている。「福岡」の景気は、当面のところ弱含みの推移となる見通し。

景気DI

「福岡」(44.8、前月比0.2ポイント減)の景気DIは2カ月連続で悪化し、この1年で最も低い水準となった。業界別では『運輸・倉庫』『製造』が悪化。都道府県別順位は前月の5位から6位へと後退し、『九州』ブロックのなかでは4位となった。

規模別DI

「大企業」(47.0、前月比0.3ポイント増)は2カ月ぶりの改善、一方、「中小企業」(44.3、同0.2ポイント減)は2カ月連続で悪化した。規模間格差は2.7ポイントと2カ月連続で拡大した。なお、「中小企業」のうち「小規模企業」(43.2、同1.0ポイント増)は4カ月ぶりの改善となった。

業界別DI

『その他』を除く9業界中2業界が悪化、6業界が改善。『小売』(37.8、前月比1.7ポイント増)は2カ月ぶりに改善したが、4カ月連続で30台に落ちこんだ。また、『卸売』(39.3.同0.1ポイント増)も改善したものの、6カ月連続で40台を割りこみ低水準となっている。『運輸・倉庫』(40.8、同6.4ポイント減)は2012年10月(同7.5ポイント減)以来の大幅減で2カ月ぶりに悪化した。

先行き見通しDI

1年後は前月から横ばいとなったものの、3カ月後(同0.9ポイント増)と6カ月後(同0.7ポイント増)は改善した。業界別では『卸売』『小売』が3指標で改善した一方、『建設』『運輸・倉庫』が3指標で悪化した。「大企業」は3指標全てで前月から改善したが、「中小企業」は1年後が悪化した。

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