レポート長野県内新型コロナウイルス関連倒産動向調査

新型コロナウイルスの影響を受けた倒産が10件に ~4地区すべてで発生、業種別では「サービス」が4件で最多~

2020/09/01
倒産・休廃業  BCP

はじめに

新型コロナウイルス感染拡大の影響が企業活動に深刻な影響を及ぼしている。弊社が毎月行っている調査では、自社の業績に「既にマイナスの影響がある」とする企業は増加の一途をたどっているが、何らかの形で感染拡大の影響を受け倒産に至るケースも拡大。8月31日現在、全国の新型コロナウイルス関連倒産は477件に及んでいる。

長野県内では3月に最初の事例が確認され、その後徐々に増加。7月以外は毎月発生し、8月には累計で10件(負債55億2600万円)に達した。業種別では、「サービス」(いずれも旅館・ホテル)が4件で最も多い。

調査結果

  1. 最初の事例は3月、8月までに10件
    県内初の新型コロナウイルス関連倒産は、3月19日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入った(同)おやど(木曽町、5月15日破産申請)。一方、倒産集計の対象となる法的整理(自己破産)の申請が最も早かったのは、稲荷山温泉(株)(千曲市、4月11日事業停止、4月14日破産申請)。その後徐々に増加し、8月までに10件に達した
  2. 地区別では「北信」「中信」各3件、「東信」「南信」各2件
    県内の関連倒産10件を地区別にすると、「北信」「中信」各3件、「東信」「南信」各2件と、全4地区で発生している。負債は「東信」の40億2100万円(構成比72.8%)が最大
  3. 業種別では「サービス」(旅館・ホテル)が4件で最多
    業種別では「サービス」が4件で最多、「卸売」「小売」が各2件など。「サービス」の4件はいずれも「旅館・ホテル」で、負債は46億8900万円と全体の84.9%を占めている
  4. 負債が最も大きかったのは「ホテル一萬里」の35億2000万円
    負債が最も大きかったのは、ホテル一萬里(株)(佐久市)の約35億2000万円。10件のうち、負債1億円以上は6件、1億円未満が4件。負債規模は広範囲に分布している
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 松本支店 TEL:0263-33-2180 FAX:0263-35-7763