景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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44 | 1.2 | DI値45カ月ぶりに44台に回復 |
概況
5月の景気DIは44.0と2カ月連続で改善し、2019年8月以来の44台を記録した。第8波の収束に加えて、ゴールデンウイークを迎え、一般消費も刺激され企業マインドは回復感が目立った。特に規模別の「大企業」や業界別の「運輸・倉庫」などで改善が著しい。ただし、先行きを見ると、当面の回復基調は維持できそうだが、半年後、1年後の景況感は、コストアップや国際情勢の影響が出るのではと懸念する声も少なくない。売上高は回復しても、利益が戻らなければ、本来の回復とは言えない。今後も注視が必要と言えるだろう。
景気DI
5月の景気DIは44.0、前月比で1.2ptの改善を示し、2カ月連続で上昇した。DI値が44台に回復したのは2019年8月以来45カ月ぶりのことで、企業の景況感は急速に回復していると言えるだろう。ただし『全国』は45.4まで急伸しており、栃木県の回復状況は平均値に達していない。県別順位は28位。
規模別DI
規模別は「大企業」46.5(前月比+2.7pt)、「中小企業」43.5(同+0.9pt)、「小規模企業」41.7(同+0.7pt)とすべてのカテゴリーで上昇した。社会経済活動の正常化にともない特に大企業のヒト、モノ、カネが活発に動き始めている。企業マインドの回復でトリクルダウンの併発も期待したい。
業界別DI
主要業界では「サービス」51.1(前月比+1.1pt)、「運輸・倉庫」50.0(同+5.6pt)、「建設」47.2(同+1.6pt)などで回復傾向にある。「小売」が34.6と未だ30台にとどまっているが、飲食店や観光関連での需要が拡大するなど明るい材料も顕れつつある。好調がどこまで続くかに注目。
先行き見通しDI
先行きについては、「3カ月後」45.4(前月44.6)、「6カ月後」46.1(同46.7)、「1年後」46.8(同47.2)と、短期には回復が続くが、中長期で見れば悪化も予測されるという見方。「国際情勢に影響を受ける」や、「エネルギー価格、原材料価格の高騰」などを考慮すると、厳しさは否定できない。