レポートTDB景気動向調査2024年11月(近畿ブロック・京都府)

2024/12/04
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

45.2

0.9

12カ月ぶりに45台に回復

概況

「京都」の景気DIは2カ月連続で改善した。秋の行楽シーズンで観光業界を中心とする企業の景況感は改善したが、物価高や人手不足、人件費高騰、金利上昇などが足かせとなっている。『不動産』『建設』では富裕層向けの売れ行きが好調な反面、建築費や地価の高騰がマイナス要素となるなど、各業界で明暗両方の声が聞かれる。また、「大企業」の先行きはトランプ大統領の就任で米中対立の再燃を懸念する様子もうかがえるため、当面は一進一退の推移が続くだろう。

景気DI

「京都」の景気DIは、前月比0.9ポイント増の45.2となった。前年同月比は横ばいとなったが、前月比では2カ月連続の増加となり、12カ月ぶりに45を上回った。『近畿』では2位(前月2位)、都道府県別の順位は11位(同15位)に上昇し、『全国』(44.4)を上回った。

規模別DI

「大企業」(48.1)、「中小企業」(44.6)、「小規模企業」(44.1)となり、全規模で改善。前年同月比では「中小企業」「小規模企業」は上回ったが、「大企業」は下回った。「大企業」の回復が鈍く、「大企業」と「中小企業」の規模間格差は前月比0.5ポイント減の3.5ポイントと4カ月連続で縮小した。

業界別DI

7業界が改善し、5業界で50以上となった。インバウンドの恩恵を受ける飲食業、宿泊業といった『サービス』が7カ月ぶりの50以上となったほか、『不動産』は53.7、2024年問題で需要回復と価格転嫁が進む『運輸・倉庫』が54.2となった。一方『卸売』は4カ月ぶりの40割れとなり、停滞感がみられる。

先行き見通しDI

「3カ月後」45.9(前月45.7)、「6カ月後」46.4(同46.0)、「1年後」47.3(同46.8)となり、いずれも前月を上回った。業界別では『製造』『卸売』『小売』では改善傾向だが、『農・林・水産』『不動産』は悪化傾向。規模別は「中小企業」は先に行くほど改善、「大企業」は6カ月後以降が悪化。

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